- 世界最大級の取引高を誇るDEXであるUniswapの概要
- Uniswapでのスワップやプールなど基本的な使い方を徹底解説
- NFTアグリゲーター機能を使ったNFTの売買方法を解説
目次
Uniswap(ユニスワップ)とは?
Uniswap(ユニスワップ)概要
Uniswapは2018年11月にEtheriumブロックチェーン上にローンチしたDEX(分散型取引所)です。DEX(分散型取引所)とは管理者がおらずスマートコントラクトによってユーザー同士で取引ができるのが特徴です。反対に企業などにより管理・運営されている取引所はCEX(中央集権型取引所)と呼ばれています。
Uniswapは2020年のDeFi(分散型金融)ブームをきっかけに2022年5月には累計取引高が1兆ドルを突破するなど、世界最大級の取引高を誇っています。日本語にも対応しているので使いやすいです。ガバナンスに使用される独自トークン「UNI」も2020年9月に発行されています。
Uniswap(ユニスワップ)の始め方【事前準備】
Uniswapではウォレット内に仮想通貨を保有していれば簡単にトークン(通貨)をスワップ(交換)できます。しかも上場審査などはなく誰でも上場できるため、日本の取引所では扱っていないようなマイナーなトークンの取り扱いもしています。
Uniswapを使用するためにはウォレットが必要となります。対応しているウォレットはMetaMaskをはじめ、Coinbase wallet、WalletConnectになります。もしまだウォレットを持っていない場合は汎用性の高いウォレットであるMetaMask(メタマスク)がおすすめです。
これもう見た?MetaMask(メタマスク)の使い方|登録方法から入金、送金方法まで解説
イーサリアム(ETH)をメタマスクに用意
Uniswapを利用するためには仮想通貨を購入できる取引所の口座が必要です。今回はイーサリアム(ETH)をウォレットに準備します。イーサリアム(ETH)は国内取引所の、もしくは海外取引所で購入できます。
おすすめ国内仮想通貨取引所
- GMOコイン
GMOコインは手数料の安さ、取扱銘柄の多さなどで定評のある国内取引所です。特に仮想通貨の送金手数料が無料のため、海外仮想通貨取引所やメタマスクなどへの送金におすすめです。
- コインチェック
コインチェックは国内最大手の仮想通貨取引所です。手数料無料で仮想通貨売買ができ、仮想通貨の積み立てやレンディングなど豊富なサービスを提供しています。特に扱いやすいスマホアプリの評価が高く、仮想通貨初心者におすすめの国内取引所です。
- SBI VCトレード
SBI VCトレードはネット証券大手のSBIグループが運営する国内取引所のため信頼性の高い国内取引所です。入出金、送金手数料などが無料なので海外取引所への送金にもおすすめ。手軽にレンディングなどの投資サービスを利用できるので、預けたまま資産運用も可能です。
- bitFlyer
bitFlyerは国内最大級のビットコイン取引量を誇る国内取引所です。買い物でビットコインが貯まるクレジットカードや、Tポイントをビットコインに交換できるサービスが豊富な点が特徴です。また、小額から仮想通貨を手数料無料で購入できる点も魅力です。
国内取引所はトラベルルールにより海外業者との送金やり取りができない場合があります。
その場合は、メタマスクなどのプライベートウォレットを経由して送金すれば問題ないので、焦らず対応してみてください。
購入できましたらウォレットにイーサリアム(ETH)を送金しましょう。
Uniswap(ユニスワップ)の使い方【スワップ】
Uniswapではウォレット内に仮想通貨を保有していれば簡単にトークンをスワップ(交換)できます。ここではそのやり方を解説いたします。
ウォレットを接続
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Uniswapのサイトにウォレットを接続
まずはUniswapのサイトにウォレットを接続します。uniswap.orgにアクセスしましたら右上のLaunchappを押してください。
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「ウォレットに接続」ボタンを押してウォレットと接続
次に右上の「接続」または「Connect Wallet」ボタン、もしくはスワップ画面中央の「ウォレットに接続」ボタンを押してウォレットと接続します。
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ウォレットアドレスが表示
ウォレットが接続されたら右上にウォレットアドレスが表示されます。
トークン(通貨)をスワップ(交換)する
STEP
「スワップ」を選択
トークン(通貨)のスワップ(交換)のやり方です。上部のメニューから一番左の「スワップ」を選択してください。
STEP
「スワップ」ボタンを押す
上がスワップ元のトークン、下がスワップ後のトークンとなっていますので、スワップしたいトークンをそれぞれ選択してください。今回はETHをUSDCにスワップしてみます。
トークン選択の際に、トークン名を入力してもトークンが表示されない場合は、トークンのコントラクトアドレスを入力するとトークンが表示されます。
トークンを選択後に交換したい数量を入力すると自動的に現在の交換レートとガス代が表示されます。表示内容を確認して問題がなければ下の「スワップ」ボタンを押してください。
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スワップ完了
スワップ内容の最終確認としてスワップする通貨とレート、予想される結果とスリッページ後の最小購入数、ネットワーク手数料などが表示されます。表示内容を確認して問題がなければ「スワップの確認」ボタンを押してください。
ウォレットアプリが開きますので「確認」ボタンを押せばスワップ完了となります。
スリッページとは?
マーケットの状況により注文した価格(注文レート)と約定した価格(約定レート)が異なる場合の差のことをいいます。意図した価格で約定されないことを防ぐためにスリッページの許容範囲を設定することができます。
Uniswapは当初Ethereumチェーンのみの対応でしたが、需要の高まりによるスケーラビリティ問題に対応すべく、Polygon、Optimism、Arbitrum、Celoなどのブロックチェーンにも対応しています。
取引上位のトークン(仮想通貨)を検索
Uniswapでは取引量が多い人気のトークンの検索も可能です。上部のメニューの左から2番目の「トークン」を選択してください。
取引上位トークンのランキングを確認できます。ランキングは各チェーン別や期間別で表示可能です。
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Uniswap(ユニスワップ)の使い方【プール(流動性提供)】
Uniswapではトークン(通貨)のペアをプールに預けることで流動性が提供され、誰でも流動性提供者(Liquidity Provider:LP)としてイールドファーミングによる報酬を得ることができます。ここではその方法について解説いたします。
プール(流動性提供)の使い方
STEP
「新しいポジション」ボタンを押す
まず上部メニューの一番右「プール」を選択し、「新しいポジション」ボタンを押してください。現在人気のプールが知りたい場合はUniswap Analyticsで調べてそこから流動性提供することもできます。
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4つの項目が表示
ボタンを押すとプールを設定するための「ペア」「手数料レベル」「預け入れる数量」「価格範囲を設定」の4つの項目が表示されます。
- トークン(通貨)ペア:流動性を提供したい2種類のトークンを選択します。
- 手数料:「0.01%」「0.05%」「0.3%」「1%」から手数料を選択します。他の人
- が選んでいる割合などアドバイスが記載してあるので参考にして選んでください。
- 預け入れる数量:預けたいトークンの数量を入力。どちらかを入力すると自動的に現在のレートでもう片方も入力されます。
- 価格範囲:流動性を提供する価格範囲を選択します。デフォルトでおすすめの範囲が選択されています。
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「プレビュー」ボタンを押す
入力が終わったら「プレビュー」ボタンを押してください。
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最終確認画面
最終確認画面が表示されます。確認のうえ問題がなければ「追加」ボタンを押してください。ウォレットアプリが開きますので「確認」ボタンを押せばプール完了となります。
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ポジションの表示
プールに現在のポジションが表示されています。詳細を確認したい場合はクリックしてください。
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流動性の解除
保有中のポジションがNFTで表示されています。ここでは現在の流動性や未請求の報酬が確認できます。
プールの解除をしたい場合は「流動性の解除」ボタンを押してください。
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プール解除完了
解除したい流動性の割合を選択できます。確認できましたら「解除」ボタンを押してください。ウォレットアプリが開きますので「確認」ボタンを押せばプール解除完了となります。
プール(流動性提供)に関する注意事項
Uniswapのプールに預けさえすれば利益が出るように思えてしまいますが、もちろんリスクもあります。
インパーマネントロス
例えば2種類のトークンをUniswapに預けて流動性を提供していた際に、どちらか一方のトークンが急激に価格変動した場合に、残る一方のトークン価値がプールする前より低くなってしまうことがあります。これをインパーマネントロス(Impermanent Loss)、日本語でいうと変動損失といいます。
インパーマネントロスの計算は「Yield watch」といったサイトで調べることができるので、活用してみてください。
ラグプル
Uniswapでは誰でもトークンを上場でき、流動性を提供することが可能です。そのため悪意をもったユーザーが新しいトークンの流動性を作成し、価格をつり上げて多くのユーザーにプールさせ、その後プールから流動性を引き抜いて持ち逃げすることも可能です。これをラグプル(Rug Pull)といいます。
Rugはラグ・絨毯(じゅうたん)、Pullは引っ張るという意味で、ラグに乗っているもの(仮想通貨)をまるごと取られてしまう様子に似ているためラグプルと呼ばれています。
Uniswap(ユニスワップ)の使い方【NFTアグリゲーター】
Uniswapでは2022年11月30日にNFTアグリゲーター機能をローンチしました。上部メニューのNFTを選択してください。
OpenseaをはじめX2Y2、LooksRare、SudoSwapなど主要なNFTマーケットプレイスがサポートされており、最適な価格でNFTの取引ができるだけでなく、他のNFTアグリゲーターに比べてガス代が最大15%節約できる仕様となっています。
アグリゲーターを直訳すると「集計する」という意味です。NFTアグリゲーターの場合は複数のNFTマーケットを集計し、コレクションごとにNFTの出品状況が一覧表示されます。
上部のメニュー右から2番目の「NFT」を選択してください。現在人気のNFTのランキングがトップページとして表示されます。
NFTの購入方法
購入したいNFTを人気コレクションのランキングから選択するか、上部の検索スペースから検索してみましょう。ここではCryptoPunksを例として解説いたします。
UniswapのNFTアグリゲーター機能ではOpenSeaをはじめとした主要なNFTマーケットプレイスに出品されているコレクションをまとめて表示してくれます。
購入したいNFTが決まりましたら、クリックしてバッグに追加します。バッグに追加すると金額が表示されます。
問題がなければ「支払い」ボタンを押してください。ウォレットアプリが開きますので「確認」ボタンを押せば支払い完了となります。
NFTの売却方法
次にNFTの売却方法です。接続しているウォレットのタブを開くと「NFTの閲覧と販売」ボタンがありますのでクリックします。
ウォレット内に保有しているNFTが表示されますので、売却したいものをクリックしバッグに追加し「Continue」ボタンを押します。
必要事項を選択する画面になります。
- NFTマーケットプレイス:「X2Y2」「LooksLare」「OpenSea」からどのマーケットで販売するかを選択します。
- 販売期間:「Hours」「Days」「Weeks」「Months」から選択しリスティング期間を入力します。
- 販売額:販売したい金額を入力します。フロア価格での販売も選択可能です。
入力後に「Start Listing」ボタンを押してください。ウォレットアプリが開きますので「確認」ボタンを押せばリスティング完了となります。
Uniswap(ユニスワップ)使い方に関するよくある質問(Q&A)
最後にUniswapに関するよくある疑問に対してQ&A形式で回答していきます。
Uniswapは安全ですか?
Uniswapは分散型取引所(DEX)ですので、脆弱性(ぜいじゃくせい)や欠陥などによるハッキングの危険性が常にあります。また管理者が不在なため、問題が起きたとしても基本的にはユーザーの自己責任となるというリスクがあります。
実際に起きた事件としてUniswapでは2022年7月にフィッシング詐欺がありました。ハッカーはUniswapからトークンをエアドロップしたかのように見せかけ、ユーザー自身にウォレット承認をさせることで、ユーザーのウォレット内の資産を盗み出しています。
このようなフィッシングをはじめ、誰でもトークンを上場可能なため詐欺トークンが上場されていることもありますので注意して利用しましょう。
Uniswapのスマホアプリ版はありますか?
Uniswapのスマホアプリはありません。ただしスマートフォンのブラウザ機能やMetamaskをはじめとしたウォレットアプリからアクセスし、使用することはできます。
将来的にはUniswapのアプリができる可能性はありますが、もしアプリストアなどでUniswapのアプリを見かけたとしても、Uniswap公式ではない詐欺アプリの可能性がありますので慎重に確認してください。
これもう見た?MetaMask(メタマスク)をスマホで使うには?ダウンロードから使い方まで徹底解説
Uniswapを使ったら税金はどうなりますか?
Uniswapでは日本円未対応なので納税しなくても良いと思うかもしれませんが、UniswapをはじめとしたDEXにおいて仮想通貨同士の取引で利益が出た場合「雑所得」に区分され、年度末に「確定申告」が必要となります。
仮想通貨のトレードによる利益には総合課税が適用され、総合課税は累進課税のため、利益が大きくなれば納める税金の税率もあがります。
取引履歴は必ず残しておきましょう。
これもう見た?仮想通貨の税金に関する全知識まとめ
Uniswapでスワップしたいのですが、トークン選択画面でトークンを検索しても表示されません。
トークン名を検索してもトークンが表示されない原因は2つあります。一つはUniswapに表示したいトークンの規格が対応していない。これに関してはスワップを行うことができません。二つ目はそのトークンで有名ではなく、Uniswapに登録されていない。この場合は、トークンのコントラクトアドレスをトークン検索画面に入力するとトークンが表示されます。
UniswapのV2とV3の違いはなんですか?
V2やV3の”V”はバージョンのことです。V2はV1の課題解決のため、2020年5月18日にローンチされませした。Uniswap V2では、ETH以外のトークン同士の直接トレードが可能になり、手数料がスワップ1回分で済むようになりました。V2のバージョンアップ版として2021年5月5日にローンチされたのが、Uniswap V3です。
V2やV3に関する詳しい内容は「UniswapのV2とV3の違いは?」の記事で確認してください。
まとめ
今回は分散型取引所Uniswapの使い方について解説いたしました。Uniswapの特徴をおさらいすると以下の通りです。
Uniswapの特徴
- DeFiブームの火付け役のDEXで日本語も対応
- 取引高トップクラスでユーザーの信頼が厚い
- ウォレットさえあれば誰でも簡単にスワップ可能
- プールに預けると報酬を得ることもできる
- NFTアグリゲーター 機能でお得にNFTの売買ができる
DEXとして最先端を走り、進化し続けるUniswapから今後も目が離せません。
参考文献
#Uniswap
#Uniswap使い方
#ユニスワップ使い方