- デリバティブ特化のDEX「SynFutures」の概要を解説
- NFTのデリバティブ取引機能も実装予定
- SynFuturesの特徴・使い方を解説
SynFuturesとは?

名称 | SynFutures |
ブロックチェーン | Polygon |
取り扱いサービス | デリバティブ取引 NFT先物 ステーキング |
取引手数料 | 公正価格変動が10%以下の場合:0.3% 公正価格変動が10%以上の場合:1.2% |
公式サイト | https://trade.synfutures.com/ |
公式Twitter | https://x.com/SynFuturesDefi |
公式Discord | https://discord.com/invite/synfutures |
SynFuturesとは、デリバティブ取引を「ユーザーにとってより身近にすること」を目的にしたDEXです。操作画面をわかりやすく設計し、複雑に感じるデリバティブ取引を「30秒でリスト可能」にしています。
SynFuturesは、月平均10億ドルに迫る取引量を誇っており、Polygon上で最大のデリバティブDEXとなっています。
SynFutures has become the biggest derivatives-based decentralized exchange (DEX) on the Polygon network with an average monthly trade volume approaching $1 billion.
引用:Polygon Labs
2020年11月にはホワイトペーパーを公開しており、記事執筆時点の2023年3月まで継続的にアップデートされているので、信頼できるDEXと言えるでしょう。また、SynFuturesは、金や株式などの原資産と「連動する合成資産」を発行・取引できるプラットフォームを目指しています。その為、仮想通貨以外にも投資している方は、SynFuturesの今後の動向をチェックしておきましょう。
SynFuturesの特徴
SynFuturesの概要をざっくり理解したところで、次に「SynFuturesの特徴」について見ていきましょう。SynFuturesの主な特徴は、以下の5つです。
USDCかMATIC建てで取引を行う
SynFuturesの主な特徴の1つ目は「USDCかMATIC建てで取引を行う」です。現状(2023/3/12)、SynFutures上でデリバティブ取引できるのはUSDC建てかMATIC建てのみです。

その為、以下の様な主要コインで取引することはできないので覚えておきましょう。
- BTC
- ETH
- USDT
NFTのデリバティブ取引機能
SynFuturesの主な特徴の2つ目は「NFTのデリバティブ取引機能」です。最新VerであるSynFuturesV2では、最大3倍のレバレッジをかけてNFTの将来価格を予想したデリバティブ取引(NFTures)を行うことができます。価格については、個々のNFT価格ではなく「分数化されたNFT価格」をベースにしています。このことにより、多様な価格設定ができるようになり、NFTの流動性問題を解決しました。

NFTuresがローンチされると、BAYCやクリプトパンクスなどの「ブルーチップNFT」を保有できない方でも、それらのNFTの価格動向を予想することで利益を生み出せるようになります。また、NFTuresを活用すれば、1つのNFTに多額の資金を投資せずに、多くのNFTにリスクヘッジすることも可能です。
他にも、多くのNFT取引未経験ユーザーが気軽に取引できるよう手順を簡素化し、親しみやすいよう「マッチングアプリのTnderに寄せたデザイン」にしていることも特徴的です。

1400万ドルの資金調達を達成
SynFuturesの主な特徴の3つ目は「1400万ドルの資金調達を達成」です。SynFuturesは、シリーズA資金調達ラウンドで「1400万ドル(約18.7億円)」もの資金調達をしました。この資金調達は、メインネットの立ち上げに向けたものとして行われました。具体的な出資元企業は、以下の通りです。
- Polychain Capital
- Framework
- Pantera Capital
- Bybit
- Wintermute
- CMS
- Woo
- IOSG Ventures
この資金調達の規模を見ると、どれだけSynFuturesが期待・信頼されているかが理解できるはずです。
Earn機能(ステーキング)
SynFuturesの主な特徴の4つ目は「Earn機能(ステーキング)」です。SynFuturesでも、流動性提供することで手数料収入が得られるようになります。ただ、この機能は記事執筆時点でまだ一般公開されておらず、招待制になっています。その為、スマホ版ではまだメニュー欄にすら載っていません。(メニューの記載はPC版のみ)
一般公開前にEarn機能を利用したい場合は、運営に問い合わせてみましょう。PC版のSynFuturesからEarn機能を利用しようとすると、運営宛に問い合わせメールが送れます。

ただ、この方法だと返信が来るまで少し時間が掛かってしまうので、Discordから問い合わせすることをオススメします。問い合わせ手順は、SynFuturesのDiscordにアクセスして「support」→「Creat ticket」の順にタップしてください。

そうすると、専用サポートチャット画面が開かれるので、Earn機能の利用について問い合わせてみましょう。1度問い合わせてみた結果、利用するには審査が必要になることがわかりました。また、サポートチケットの発行は回数が限られている(筆者の場合は1回まででした)ので、他にも問い合わせたいことがある場合はまとめて聞くようにしましょう。
トレードペアが今後も追加される
SynFuturesの主な特徴の5つ目は「トレードペアが今後も追加される」です。記事執筆時点でのSynFuturesの取引ペアは、以下の9種類です。
USDC建ての取引ペア
- BTC
- WETH
- MATIC
- GHST
- KLIMA
- BCT
MATIC建ての取引ペア
- WETH
- QUICK
- SAND
ただ、SynFuturesの公式Twitterを見ると、今後トレードペアがどんどん追加されるようです。
実装はまだですが、コンスタントにアップデート情報が配信されているので、今後SynFuturesに期待しましょう。最新情報は公式Xと公式Discordからキャッチアップできますので、それぞれフォロー・加入しておきましょう。
SynFuturesの使い方【スマホ版】
SynFuturesの特徴が理解できたら、具体的な使い方について見ていきましょう。「取引画面の概要」と「トレードのやり方」の2つに分けて解説していきます。
取引画面の概要・使い方
まずは、SynFuturesの取引画面から見ていきましょう。SynFuturesにアクセスすると、以下の画面が表示されるはずです。

上記画像に振った番号毎に機能を解説すると、以下の通りです。
- 取引ペアの選択 (USDCかMATIC)
- トレードペアを選択すると取引画面に移る (下の欄で詳しく解説)
- Trade:取引ペア選択画面
- Search:取引ペアの検索
- Accounts:ポジションを保有していると、Accounts欄に詳細が表示されます。
- More:各種公式リンクや、キャンペーン情報が記載されています。
②のトレードペアを選択すると、以下の画面が表示されるので「Buy」か「Sell」をタップします。

以下のように取引設定画面が表示されます。

設定内容は、それぞれ以下の通りです。
- 取引するMATICの数量
- レバレッジの選択
- 詳細設定
- Slippage tolerance
ここでは、スリッページによって自分が意図した価格より不利な注文が約定されることを防ぐため、何%までスリッページを許容するか設定できます。マーケットの状況によっては、注文時の価格と、約定した価格が異なることがあり、その価格差を「スリッページ」と呼びます。 - Deadline
注文の有効時間を設定できます。例えば「10Min」を選択して注文を出すと、10分間のみ注文が有効となり、10分が経過すると注文が取り消されます。
トレードのやり方
取引画面の概要・使い方が理解できたら、トレードのやり方について解説していきます。
SynFuturesの利用には、ウォレットが必要になります。ウォレットは最もメジャーに利用されている「MetaMask」を準備しておくのがおすすめです。MetaMaskは無料で利用でき、SynFuturesを含めた多くのDEXに対応しているので、インストールしておきましょう。MetaMaskのインストール手順は、「MetaMask(メタマスク)をスマホで使うには?」の記事を参考にしてください。
次に、取引したい通貨ペアをMetaMaskに入金していきましょう。今回は「MATIC/USDC」のペアで進めていくので、MATICとUSDCを送金していきます。ただ、メタマスク上でMATICをUSDCにスワップすることもできるので「MATICを多めに送金して、その後に半分程USDCにスワップする」という手順でも問題ありません。
また、SynFuturesに対応している銘柄は、ほとんどBybitで揃います。その為、取引ペアの用意はBybitから行うことをオススメします。
Bybitの口座開設から、仮想通貨の入金方法、購入方法については、「Bybit(バイビット)の登録方法」の記事を参考に進めてください。
Bybitに仮想通貨を入金するには国内の取引所が必要になります。まだ国内取引所の口座を持っていない方は、合わせて用意しておいてください。当サイトでは、下記の国内取引所をオススメしています。
おすすめ国内仮想通貨取引所
- GMOコイン
GMOコインは、手数料の安さと取扱銘柄の豊富さで定評のある国内取引所です。特に仮想通貨の送金手数料が無料であるため、海外仮想通貨取引所やMetaMask(メタマスク)などへの送金におすすめです。 - コインチェック
コインチェックは国内でもトップクラスのユーザー数を持つ仮想通貨取引所です。仮想通貨の売買手数料が無料で、積立やレンディングなど豊富なサービスを提供しています。特にスマホアプリの操作性やデザインが高評価で、仮想通貨初心者におすすめの取引所です。 - bitFlyer
bitFlyerは、国内最大級のビットコイン取引量を誇る国内取引所です。ビットコインが貯まるクレジットカードや、Vポイント(旧Tポイント)をビットコインに交換できるサービスが評判です。さらに、少額から仮想通貨を手数料無料で購入できる点も魅力です。
国内取引所は、トラベルルールの影響で海外取引所との送金が制限される場合があります。そんなときは、メタマスクなどのプライベートウォレットを経由すれば問題ありません。
仮想通貨の準備ができたら、BybitからMetaMaskに送金していきます。
まず、MetaMaskを開いて、ネットワークを「ポリゴン」に変更→ウォレットアドレスをコピーの順に進めてください。

次にBybitを開いて、ホーム画面右下の「資産」→「出金」の順にタップします。

続いてMATIC (取引したい通貨)をタップすると、送金先入力画面が表示されます。それぞれ、以下の内容を参考に入力してください。
- アドレス:メタマスクのウォレットアドレス
- ネットワーク:MATIC
- 金額:送金したい金額

入力が終わったら「出金」→「チェックボックス」にチェック→「はい」の順にタップ。

その後、認証コードの入力を求められるので、それぞれ入力してください。

ここまで進めれば送金完了です。ネットワークが混み合っていなければ、約1~5分ほどで着金するはずです。
アクセスしたら「Connect Wallet」→「MetaMask」の順にタップします。これでSynFuturesとMetaMaskの接続完了です。

MetaMaskを接続したら、取引したいペアをタップ→「Buy」(もしくはSell)をタップしてください。

次に、取引する数量を入力→レバレッジを選択の順に進めます。入力が終わったら「Approve USDC to Buy」をタップ。

すると、MetaMaskが起動してUSDCへのアクセス許可を求められるので「承認」をタップします。承認後、先程の取引画面に戻るので「Buy @ ◯◯」をタップしてください。

再度MetaMaskが起動するので「確認」をタップすれば、リスト完了です。

自分が現在持っているポジションは「Accounts」から確認できます。また、ポジションを終了する場合もこのAccounts欄から手続きします。それぞれ、以下の画像の通りに進めてください。

すると、チャート画面付きで詳細が表示されるので「Close」→「Close @ ◯◯ 」の順に進めます。

その後、MetaMaskが起動するので「確認」をタップすれば、ポジションを終了できます。

【SynFutures】NFTuresの使い方
記事執筆時点(23/3/12)では、NFTuresもまだ利用できません。ただ、簡単にホワイトリストへの登録はできるので、その手順を解説していきます。
ホワイトリストに登録しておくと、いち早く機能を利用できたり、エアドロップの配布時に優遇されたりなどのメリットが受けられます。※エアドロップがあるかどうかは未定です。
NFTuresのホワイトリスト登録手順は、以下の2STEPです。
ホワイトリスト登録方法
まず、SynFuturesの公式サイトにアクセスして「NFTures」→「Open Dapp」の順にタップしてください。



次に、ホワイトリストの登録手続きに入ります。
接続が完了すると、下記左側の画面が表示されます。×マークをタップするとショート、○マークをタップするとロングになる仕様です。どちらかのアイコンをタップ→「SHORT @ ◯◯」の順に進めてください。

すると、以下のような画面に移るので、全部で8つある質問にそれぞれ回答していきます。

最後の質問に答えたら「Submit」をタップします。すると、SynFuturesからメールが来るので、無事にメールが届けば登録完了です。

SynFuturesに関するよくある質問
記事執筆時点では9種類です。
まだ発行していません。その為、今のうちから利用しておくと、トークン発行時のエアドロップがもらえるかもしれません。
SynFutures V2(最新Ver)はポリゴンチェーンのみです。しかし、以前のバージョンV1では、下記の4種類に対応していたので、今後追加されることが期待できます。
- Ethereum
- Polygon
- Arbitrum
- Binance Smart Chain
Important note: V2 mainnet will be available on Polygon first, followed by other deployed chains. SynFutures V1 will still be fully functional during the V2 rollout.
まとめ
デリバティブ特化のDEX「SynFutures」について解説しました。まだリリースされていませんがNFTuresは新しい機能になので、大きな注目を集めることが予想されます。それに、まだガバナンストークンが発行されていないことを考えると、エアドロップを期待して触っておく価値はあるでしょう。
ただ、レバレッジをかけたデリバティブ取引は、少しの値動きで大きな損害が出る可能性があります。その為、取引をする際はリスクを十分理解した上で、行うようにしましょう。