市場混乱でも買い継続、リスクより信念重視か
米国テクノロジー企業「Strategy(ストラテジー、旧マイクロストラテジー)」は14日、4月7日から13日にかけて約3,459 BTCを約2億8,580万ドル(約409億円)で追加購入したと発表した。これにより、同社のビットコイン保有総量は531,644 BTCに達し、評価額は約6.4兆円にのぼる。
今回の購入価格は1 BTCあたり約82,618ドルで、これにより同社の平均取得価格は1 BTCあたり約67,556ドルとなった。購入資金の原資は、自社のクラスA普通株式の売却によるものだ。
ストラテジー社は、2024年10月30日に複数の証券会社との間で締結した販売契約に基づき、クラスA普通株式を最大210億ドル(約3兆円)分発行できる体制を整えている。今回、4月7日から13日の間に約95万株を売却し、約2億8,570万ドル(約409億円)の収益を得た。
4月13日時点で、クラスA普通株式約20億ドル(約2,865億円)に加え、永久優先株「STRK」約209億ドル(約2.9兆円)を合わせた、総額約231億ドル(約3.3兆円)が売却可能であり、今後のビットコイン購入余力は依然として十分に残されている。
今回の買い増しは、ストラテジー社が長期的なインフレ対策およびドルの購買力低下へのヘッジとして、ビットコインを「価値の保存手段」として位置づけている戦略の一環と捉えられる。米中間の貿易摩擦や地政学リスクが拡大する中、企業が資産防衛としてビットコインを活用する動きが注目されている。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=143.33円、1BTC=12,195,224円)