ブロックチェーン分析企業のチェイナリシスは14日、2026年版「暗号資産(仮想通貨)の地理レポート」に関連して、北米市場の分析を公式ブログで公表した。ブロックチェーン上で発行されたトークン化米国債について、保有者数の割合では日本が16.4%で最も多かった。一方で保有額に占める日本の割合は0.4%にとどまった。対象期間は2025年7月〜2026年6月。
トークン化米国債、日本は保有者数で首位も保有額は0.4%=チェイナリシス
チェイナリシスによると、トークン化米国債の保有額を国別にみると、イタリアが29.9%、ポルトガルが18.8%、シンガポールが18.2%を占めた。米国は10.5%で4位だった。保有者数で並べると順位はほぼ入れ替わり、日本が首位に立つ。
| 国 | 保有額の割合 | 保有者数の割合 |
|---|---|---|
| イタリア | 29.9% | 非公表 |
| ポルトガル | 18.8% | 非公表 |
| シンガポール | 18.2% | 非公表 |
| 米国 | 10.5% | 非公表 |
| 日本 | 0.4% | 16.4%(首位) |
同社は、2つの指標の差こそが今回の発見だとしている。米国外の少数の大口保有者が市場をけん引する一方、幅広い個人の層が小口のポジションを積み上げているという。
同社は、トークン化によって最低購入額が下がり、米国の証券会社の口座がなくても米国債に投資できるようになると説明した。米国外の保有者がトークン化米国債を買うことは、自国ではなく米国の国債への需要を生むとも指摘している。
現実資産(RWA)のトークン化市場は、2026年第2四半期末に360億7,000万ドル(約5兆6,951億円)となり、前期比135%増えた。米国債は154億2,000万ドル(約2兆4,347億円)で全体の42.8%を占め、前期から125%増えた。
同社によると、トークン化米国債は担保として使われるより、保有され続けている。RWAを担保にした貸し出しに関わるウォレットの数は、株式で2万1,700%、プライベートクレジットで1,618%増えた一方、米国債は23%減り、減少した唯一の分野だった。
日本は、チェイナリシスが9月に公表した2026年版の暗号資産普及度指数でも117か国中4位に入っている。
北米の暗号資産経済は3兆200億ドル、AIエージェント決済x402は累計1億件超
北米の暗号資産経済の規模は3兆200億ドル(約476兆8,278億円)で、前期から1.9%減った。米国は2兆7,800億ドルで2.2%減った一方、カナダは2,477億ドルで2.3%増えた。
レポートは、AIエージェントが暗号資産で自律的に支払う仕組みにも焦点を当てた。コインベースが開発した決済プロトコル「x402」の取引は、ベース(Base)上で累計1億3,800万件を超えた。2026年9月までの16カ月間では、決済の87%超が0.01セント〜10セントの少額取引だった。
利用の仕方も変わってきた。ウォレットへの最初の入金からx402で初めて支払うまでの期間(中央値)は、2025年後半の73日から、2026年第3四半期には18分に縮んだ。国を特定できたAIモデル推論の取引では、米国のウォレットが88.1%を占めた。
カナダからインド、フィリピン、中国への送金規模(1万ドル未満)のステーブルコインとビットコイン(
BTC)の送金は、23億6,000万ドル(約3,726億円)と前年同期比141%増えた。件数は356万件、平均送金額は663ドルだった。
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