ブロックチェーン分析企業のチェイナリシスは23日、2026年版の「世界暗号資産(仮想通貨)普及度指数」を公表した。草の根の普及度を示すランキングで、日本は117か国中4位となり、前年版の19位から順位を大きく上げた。ただし同社は今回から算出方法を全面的に刷新しており、前年との比較は示していない。1位はブラジル、2位は米国、3位はナイジェリアだった。
日本は4つの指標すべてでトップ10入り
新しい指数は、取引所などのサービスへの入金額、国内の個人ウォレット間の送金(P2P)、国境を越える送金、保有残高の4つの指標で各国を評価する。各指標を0〜1に換算し、その幾何平均を総合スコアとする方式で、特定の項目だけが突出した国よりも、すべての項目で安定した国が上位に来やすい。上位10か国の順位は以下のとおりだ。
| 総合 | 国 | 取引額 | 保有残高 | P2P | 国際送金 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ブラジル | 3 | 4 | 3 | 2 |
| 2 | 米国 | 1 | 1 | 20 | 11 |
| 3 | ナイジェリア | 18 | 18 | 1 | 1 |
| 4 | 日本 | 4 | 7 | 10 | 4 |
| 5 | 韓国 | 5 | 2 | 12 | 12 |
| 6 | インド | 2 | 3 | 16 | 16 |
| 7 | ウクライナ | 8 | 8 | 6 | 6 |
| 8 | タイ | 25 | 6 | 5 | 8 |
| 9 | 南アフリカ | 33 | 16 | 4 | 3 |
| 10 | カナダ | 15 | 9 | 7 | 7 |
日本は取引額と国際送金で4位、保有残高で7位、P2Pで10位と、4つの指標すべてで10位以内に入った。1位のブラジルも、どの指標でも首位ではないが、全項目で4位以内に入って総合首位となった。同国の暗号資産経済の規模は2,525億ドル(約39.6兆円)とされる。
一方、2位の米国は取引額と保有残高で首位だったが、P2Pは20位にとどまった。
なお、レポートは日本が上位に入った背景については分析していない。地域や国ごとの詳しい分析は、今後公開する章で扱うとしている。
評価の物差しを入れ替え
7回目となる今回の指数は、評価に使う指標そのものを入れ替えた。前年版と今回の主な違いは以下のとおりだ。
| 2025年版 | 2026年版 | |
|---|---|---|
| 評価の指標 | 個人向けの中央集権型サービス、中央集権型サービス全体、DeFi、機関投資家向けの中央集権型サービス | サービスへの入金、国内P2P送金、国際送金、保有残高 |
| 対象国数 | 151か国 | 117か国 |
| 日本の順位 | 19位 | 4位 |
日本は2024年版では24位でトップ20圏外だった。2025年版でも、機関投資家向けの中央集権型サービスは27位にとどまっていた。評価の物差しが異なるため、順位を単純に比べることはできない。
今回の算出では、取引所などへの入金額を国別のウェブアクセスの割合で配分し、所得水準の差を1人あたりGDPで補正している。国を特定できない送金などは集計から除いており、同社は実際の規模はこれより大きいとしている。
弱気相場でもステーブルコイン送金は77.5%増
対象期間は2025年7月から2026年6月まで。この間にビットコインは最高値を付けた後、ドル建てで過去最大となる6万7,000ドルの下落を記録し、暗号資産の時価総額は約50%(2.1兆ドル)減った。
それでも、サービスへの入金や個人間送金などを合わせた世界のオンチェーン経済は、9.5兆ドルから9.4兆ドル(約1,476兆円)へ1.6%減にとどまった。時価総額の減少が0.3兆ドルだった2023年の期間には、活動額が23%減っていた。同社は、用途の多様化が落ち込みを和らげたと分析する。
下支えしたのがステーブルコインだ。国境を越える送金額は1,242億ドルから2,203億ドル(約34.6兆円)へ77.5%増えた。1件あたりの平均は約3,000ドルで、同社は仕送りや取引先への支払いなど日常的な用途が中心だとみている。
世界の保有残高が2025年9月のピーク0.86兆ドルから0.44兆ドルに減るなか、ステーブルコインの残高は980億〜1,090億ドルで横ばいを保ち、全体に占める割合は22.5%に高まった。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.0円)



