メジャーリーグベースボール(MLB)は19日、予測市場プラットフォームのポリマーケットを公式予測市場取引所パートナーに指名すると公式プレスリリースで発表した。MLBコミッショナーのロバート・マンフレッドJr.氏と米商品先物取引委員会(CFTC)のマイケル・セリグ委員長が情報共有に関するMOUへ同時署名しており、プロスポーツと予測市場の関係を制度化する動きとして注目される。
独占契約の主な内容
ポリマーケットおよびその傘下ブローカーは、MLBのマーク・ロゴを予測市場プロダクト内で独占的に使用できる権利を取得する。MLBの公式グローバルデータ配信パートナーであるスポーツレーダーからの公式リーグデータへのアクセスも付与され、MLB公式デジタルエコシステムやリーグイベントでのブランド露出も契約に含まれる。
フロントオフィス・スポーツ、ロイターなど複数メディアは3年間で1億5,000万〜3億ドル(約236億〜473億円)規模とみており、ポリマーケット側がMLBへ支払う形式となる。ただし当事者間での公式確認はなく、あくまで報道ベースの推定にとどまる点に留意が必要だ。
個人ピッチ、監督の采配決定、審判のパフォーマンスなど、操作リスクが高いとMLBが判断した市場は制限対象となる。ポリマーケットはこれらの基準を米国ルールブックに組み込み、傘下の全ブローカーへ同一基準を義務付ける。
「グラウンド上での試合の健全性を守ることが常に最優先だ」とマンフレッド氏は述べた。ポリマーケットのスポーツ部門プレジデント、アリ・ボロッド氏はESPNの取材に「インテグリティはこの契約の出発点であり、後付けではなかった」と語っている。
3月18日、マイアミでMOUへの署名が行われた。MLBとCFTCはプロ野球の健全性および関連予測市場に関する情報を機密扱いで共有し、指定代表者が定期的に会合を開く体制となる。
マンフレッド氏は「州ごとに対応が必要なスポーツベッティングと比べ、連邦規制スキームは対応をはるかに楽にする」と語った。CFTCのセリグ委員長も「正しい形で進めるためにMLBとパートナーを組んだ」と発言。今回の参加でNHL・MLS・UFCに続く4つ目のメジャープロスポーツリーグが予測市場に正式参入したことになる。
MLB発表の2日前、アリゾナ州司法長官が競合プラットフォームのカルシを「違法賭博」として刑事訴追(軽罪)した。予測市場をめぐる連邦規制と州規制の対立が激化するなか、MLBとポリマーケットの契約には裁判所が予測市場を州法違反と判断した場合に無効とする条項も設けられている。ポリマーケットCEOのシェイン・コプラン氏は「MLBや規制当局と協力することで、試合の健全性を守りながらファンが新たな形で試合に関わる方法を生み出せる」と述べた。
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