欧州初のMiCA準拠ユーロステーブルコイン「EURØP」、XRPレジャーで利用可能に

JinaCoin編集部
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画像はSchuman Financial公式サイトより引用

MiCA対応通貨の本格導入で実需利用が現実に

フランスに拠点を置くフィンテック企業「Schuman Financial(シューマン・ファイナンシャル)」は22日、欧州の暗号資産(仮想通貨)市場規制(MiCA)に準拠したユーロ建てステーブルコイン「EURØP(ユーロップ)」を、XRP Ledger(XRPレジャー、以下XRPL)でローンチした。これにより、同コインはXRPL上で初となるMiCA準拠のユーロステーブルコインとなった。

EURØPは、ユーロによって全額裏付けされたステーブルコインだ。準備資産は、「Societe Generale(ソシエテ・ジェネラル)」を含む欧州の主要金融機関において保全されており、世界的な監査法人「KPMG」による定期監査を受けている。

また、発行元のシューマン・ファイナンシャルは、フランス中央銀行の監督機関である金融健全化監督機構(ACPR)の規制下で、EMT(電子マネートークン)発行者として認可を受けている。

今回のローンチにより、XRPL上にユーロ建てのステーブルコインが追加され、分散型金融(DeFi)アプリケーションや実世界資産(RWA)のトークン化、企業間および企業・個人間の決済フローなど、多様な用途への展開が可能となる。シューマン・ファイナンシャルは、これを皮切りに、ユーロ建てオンチェーン決済に関するユースケースの拡充を図っていく計画である。

シューマン・ファイナンシャルの創業者兼CEOであるマルタン・ブランコ氏は、「EURØPとXRPLの統合により、グローバルなブロックチェーンの堅牢性と、ユーロに根ざした流動性、そしてコンプライアンスが結びつく。この仕組みは、オンチェーンで進化する次世代金融にとって、欧州とユーロ建て市場に不可欠なインフラとなる」と述べた。

MiCAが施行された現在、同規制に準拠したステーブルコインが主要ブロックチェーンで直接利用可能になることは、金融業界にとって重要な一歩である。今後は、信頼性の高いステーブルコインを基盤とした取引環境が整備され、欧州におけるデジタル資産の活用が着実に進展していくと考えられる。

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