過去のビットコイン価格サイクルとの類似性を指摘
起業家兼投資家として知られるテッド・ピロウズ氏は26日、「今サイクルにおいてイーサリアム(ETH)が8,000〜10,000ドルに到達するだろう」との強気な予測を公式X上で示した。同氏は、イーサリアムの価格推移が過去にビットコイン(BTC)が経験した価格上昇サイクルと類似している点に注目している。
ピロウズ氏が投稿で共有したチャートでは、ビットコインが2018年から2019年初頭にかけて85%の大幅な下落を記録した後、同年7月にかけて350%もの急騰を見せ、その後62%の下落に転じた様子が示されている。この一連の動きと極めて似たパターンが、2022年以降のイーサリアム価格チャートにも表れているという。
こうした価格推移の類似性を踏まえ、ピロウズ氏はイーサリアムが過去のビットコインの値動きをなぞるのであれば、今後の急騰は十分にあり得るとの見解を示した。共有されたチャートによると、同氏はイーサリアムが2027年にかけて最大で19,059ドルに達する可能性があると指摘している。この価格水準は、現時点での市場価格と比較すると極めて強気な予測と言えるだろう。
この大胆な価格予測に対しては、SNS上でも賛否が分かれている。暗号資産(仮想通貨)ウォレット「MetaMask(メタマスク)」の開発リレーションディレクターであるフランチェスコ・アンドレオリ氏は、ピロウズ氏の投稿に返信。「イーサリアムは単に市場の試練を受けているだけで、関心の低い人は逃げ出すだろう」と述べ、価格上昇が一時的になる可能性を指摘し、市場に対する慎重な見方を示した。
執筆時点のイーサリアム価格は直近の弱気な価格推移から反発を見せており、前日比0.79%の上昇を記録している。今後は、2,500ドル付近の水準がサポートラインとして、また2,800ドル付近が上値抵抗の目安として意識される可能性があり、これらを上抜けられるかが上昇のカギを握りそうだ。

イーサリアムの価格予測を巡る議論は尽きないが、市場は常に期待と不安が交錯する中で動き続けている。ピロウズ氏の投稿はあくまで予測の域を出ないが、過去相場との関連性は無視できるものではない。同氏が予測するとおりイーサリアムが急騰する未来が現実のものとなるか、今後の価格動向に市場の注目が集まる。
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