一般社団法人日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)とディーカレットDCPは26日、トークン化預金「DCJPY」のドラッグストア業界における活用検討を開始したと発表した。両者は基本協定書を締結し、協業体制を構築する。
サプライチェーンの商流・金流一体化と決済手数料の削減が狙い

JACDSはドラッグストア業界の発展と国民の健康・生活への寄与を目的とする業界団体だ。2025年度の重点施策として「店舗運営や物流の効率化、返品率削減、防犯などの課題解決」を掲げている。
今回の検討の背景には2つの課題がある。トークン化預金の活用によるサプライチェーンの商流と金流の一体化で事務効率を大幅に改善できる可能性があること、そして従来の決済インフラと比較した場合の店舗決済手数料の削減への期待だ。JACDSは2025年6月からディーカレットDCPが事務局を務めるデジタル通貨フォーラムに参加し、インボイスチェーン分科会や全体会で協議を重ねてきた。
協業の取り組みは、トークン化預金の普及・啓発に関する相互連携、JACDS会員における利用検討に向けた情報共有と共同推進、その他両者が必要と認める分野での連携の3点だ。
ディーカレットDCPはインターネットイニシアティブ(IIJ)グループのデジタル通貨事業会社である。もともと暗号資産(仮想通貨)取引所「ディーカレット」を運営していたが、2022年に取引所事業を香港アンバー・グループの日本法人に売却。以降はデジタル通貨「DCJPY」事業に専念している。電子決済等代行業者として関東財務局に登録済みだ。
同社が開発・運営する「DCJPYネットワーク」は、銀行預金を裏付けとしたトークン化預金DCJPYを発行・流通させる基盤で、1DCJPY=1円で価値が固定される。事務局を務めるデジタル通貨フォーラムには100以上の企業・団体・自治体が参加しており、ゆうちょ銀行が2026年度にDCJPYを導入する計画を発表するなど、金融機関での採用も広がりつつある。
ドラッグストア業界は全国に約2万3,000店舗を展開し、日用品から医薬品まで幅広い商品を扱う。サプライチェーンの規模が大きいだけに、DCJPYが実用化された場合の決済手数料削減や事務効率化のインパクトは大きい。
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