米大手取引所「コインベース」、世界初のAI間仮想通貨取引を実現

Coinbase、世界初のAI間仮想通貨取引を実現
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Coinbase(コインベース)がAIエージェント同士の仮想通貨取引を実現:人間を介さない未来の金融サービスはAIにも開かれるか

米国最大の暗号資産(仮想通貨)取引所「Coinbase(コインベース)」は、世界初となるAIエージェント間の仮想通貨取引を実現した。コインベースの共同創業者兼CEOであるブライアン・アームストロング氏が8月30日公式Xで発表した。

AIが仮想通貨で他のAIに支払いを行う時代が到来した。

アームストロング氏は、「AIが他のAIから何を購入したか?トークンだ!仮想通貨トークンではなく、AIトークン(一つの大規模言語モデルから別のモデルへの言葉)だ。彼らはトークンを使ってトークンを購入した」と説明している。

この取引の重要性について、アームストロング氏は以下のポイントを強調した:

  • AIエージェントは銀行口座を持てないが、仮想通貨ウォレットを所有できる。
  • AIエージェントはコインベースのイーサリアムレイヤー2ブロックチェーンプロジェクト「Base(ベース)」を通じてUSDCを使用し、人間、商人、他のAIと取引可能。
  • これらの取引は即時、グローバル、無料で行われる。

コインベースが実現したAI間仮想通貨取引は、仮想通貨投資家にとって、下記のような重要なポイントを含んでいる。

  • AIによる自動取引の実現: AIエージェントが仮想通貨ウォレットを持つことで、人間を介さずに自動で仮想通貨の取引を行える。
  • 新たな仮想通貨需要の創出: AIエージェントが経済活動を行うようになれば、それに伴い仮想通貨の需要も増加する。
  • 仮想通貨の利用シーン拡大: これまで人間が行っていた取引や決済をAIエージェントが代替することで、仮想通貨の利用シーンが大きく拡大する。

しかし、この技術の実用化には課題も存在する。決済技術専門誌「PYMNTS」によると、主な障壁は以下の通りだ:

  1. 仮想通貨の価格変動性
  2. 規制の不確実性
  3. スケーラビリティの問題

これらの課題にもかかわらず、アームストロング氏は、AIエージェントに取引能力を与えることが「ゲームチェンジャー」になると確信している。例えば、オンラインショップでは、AIがお客様の代わりに商品を選び、支払いまで自動的に行う「AIショッピングアシスタント」を導入できる。

アームストロング氏は、AIと仮想通貨の統合を促進するため、開発者向けにMPCウォレットを提供している。また、サービスを提供する企業に対しても、AIによるチェックアウトを可能にするよう呼びかけている。

AIと仮想通貨の融合は、まだ始まったばかりだ。しかし、AI技術の発展と普及に伴い、AI同士が仮想通貨で経済活動を行う「AI to AIエコノミー」は、今後数年で大きく成長する可能性を秘めている。

AIエージェントが現実世界で活動するには、様々なサービスやリソースが必要となる。例えば、航空券やホテルの予約、有料APIの利用、オンライン広告の出稿などが挙げられる。しかし、従来の金融システムでは、AIエージェントが直接アカウントを持つことは難しかった。

仮想通貨ウォレットは、AIエージェントに新たな可能性をもたらす。仮想通貨を用いることで、AIエージェントは人間を介さずに、必要なサービスやリソースを直接購入できるようになる。 アームストロング氏は、AIと仮想通貨の統合は、「AIが役に立つ仕事をするための重要な一歩だ」と述べている。

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情報ソースCoinbase CEOブライアン・アームストロング氏公式X / PYMNTS

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この記事を書いた人

中井 純、工学博士
AIは30年以上、web3(仮想通貨)は3年以上フォロー。web3x生成AIには早くから注目し、ビジネスチャンスを研究。東大応用物理学科卒業後、ソニー研究所にて、CD、AIなどの研究開発に従事。MITの電子工学博士取得後、外資系社長を歴任。最近はハイテク・スタートアップの資金調達支援を手がけるかたわら、自らweb3x生成AIのライターとして活躍。技術的なことも分かりやすく、ユーザー目線で解説することが得意です。著書2冊。

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