米Bittrexにさらなる厳罰か|SECの制裁理由に変化の兆候

木本 隆義
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訴訟を検討中

SEC(米国証券取引委員会)は17日、暗号資産(仮想通貨)取引所のBittrex(ビットレックス)を監視下におき、訴訟を検討中であることを明らかにした。

米Bittrexはすでに、3月31日に米国事業の閉鎖を発表しており、ユーザーに対し4月30日までの出金を呼びかけていた。

強まる規制

昨年以来、SECが米国国内の暗号資産取引所に対し監視を強めている背景には、

  • FTX破綻以降の投資家保護の要請
  • CBDC導入のための地ならし
  • ウクライナや台湾問題と関連するテロ資金の遮断
  • マネーロンダリングと脱税の防止

など、複数の理由がある。

Bittrexは昨年すでに5,300万ドルの制裁金を科されたが、今月末に閉鎖が決定している暗号資産取引所に対し、新たな訴訟が突きつけられている背景には、制裁金の増額がある。

実際、Bittrex側からSECに対し、SECが満足できる提案がなされた場合には、訴訟は回避されるという。

その制裁理由は、「投資家保護」から「テロ資金遮断」に重点が移行しているようだ。

ウクライナや台湾問題の雲行きがいよいよあやしくなってきた現在、今後もSECの暗号資産取引所に対する締め付けは強まりそうだ。

参考文献

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フリーエコノミスト。仮想通貨歴は9年。Liskで大損、BTCで爆益。タイの古都スコータイで、海外進出のための市場調査・戦略立案・翻訳の会社を経営。1973年生。東海中高、慶大商卒、NUCB-MBA修了。主著『マウンティングの経済学』。来タイ12年。
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