ビットコイン蓄積アドレス、12月に22.5万BTC増加|売り圧力を吸収

中井 純
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ビットコイン需要増大と供給不足が加速:需給バランス変化の影響は

ビットコインの蓄積アドレスが12月に225,280 BTCの純増を記録し、前月比82.6%増加したことが、オンチェーン分析会社「CryptoQuant(クリプトクアント)」の報告で明らかになった。これにより、長期保有目的の「蓄積アドレス」による買い需要が、市場の売り圧力を吸収していることが示唆されている。

ビットコインの蓄積アドレスから見た需給バランス(CryptoQuant)
出典:cryptoQuant

この蓄積アドレス急増の背景には、以下の需給要因が存在する:

  • 取引所やETFの売却可能なビットコイン供給量が約590,000 BTC減少
  • 店頭取引(OTC)デスクの在庫が421,000 BTCから403,000 BTCまで減少
  • 市場の流動性在庫比率が12ヶ月から5.5ヶ月まで短縮

蓄積アドレスとは、複数回の入金履歴があり、出金履歴のないアドレスを指す。このようなアドレスの増加は、長期保有者が価格下落局面で保有を増やしている証左だ。

12月17日にビットコインは史上最高値となる108,000ドル(約1,600万円)を記録した後、14.2%の調整を経て94,000ドル台まで下落。現在は98,000ドル(約1,546万円)前後で推移している。この価格調整局面においても、買い需要が継続している。

市場関係者の間では、以下の要因が注目されている:

  • トランプ氏の大統領選勝利による規制緩和への期待
  • 米国政府によるビットコイン戦略準備金の設置可能性
  • 証券取引委員会(SEC)の規制姿勢緩和への期待

ビットコイン市場では、需要増加と供給減少が同時に進行しており、この需給バランスの変化は、中長期的に市場全体へ大きな影響を及ぼす可能性がある。

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中井 純、工学博士 AIは30年以上、web3(仮想通貨)は3年以上フォロー。web3x生成AIには早くから注目し、ビジネスチャンスを研究。東大応用物理学科卒業後、ソニー研究所にて、CD、AIなどの研究開発に従事。MITの電子工学博士取得後、外資系社長を歴任。最近はハイテク・スタートアップの資金調達支援を手がけるかたわら、自らweb3x生成AIのライターとして活躍。技術的なことも分かりやすく、ユーザー目線で解説することが得意です。著書2冊。
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