ビットコイン
BTCは13日、一時6万5,000ドル付近まで下落したものの、そこから反転し、執筆時点は6万6,000ドル付近でもみ合いを続けている。短期的なセンチメントは改善しつつあるものの、長期的な縮小フェーズを示すデータもいくつか確認されている。
実現価格インパルスの転換が市場の縮小を示唆
投資データ分析プラットフォームのアルフラクタルは13日、公式Xにて「これは市場の構造的成長が収縮フェーズに入った」との見解を示した。
ビットコイン市場において、約3年ぶりに「Realized Cap Impulse(実現価格インパルス)」がネガティブへ転換した。この変化は、単純な価格変動ではなく、資本フローの構造的な変化を示唆する重要なシグナルである。
実現価格インパルスは、Realized Cap(実現時価総額)の長期的な変化を測定する指標であり、市場へ新たな資金が流入しているのか、それとも資金流入が鈍化・逆流しているのかを判断するために用いられる。通常の時価総額が現在価格に基づいて計算されるのに対し、実現時価総額は各ビットコインが最後に移動した価格を基準に評価されるため、より実態に近い資本の流入状況を把握できる点が特徴だ。
この指標がプラス圏にある場合、市場には新規資金が流入し、投資家がより高い価格帯で蓄積を進めていることを意味する。つまり需要が供給を吸収し、上昇トレンドを支える土台が形成されている状態である。一方、指標がマイナスへ転じた場合は、新規資金の流入が減速または停止し、需要が供給を吸収しきれなくなっている可能性を示す。これは市場の構造的成長が収縮フェーズに入ったことを意味する。
過去のデータを振り返ると、実現価格インパルスがネガティブへ転じた局面は、ビットコインが大きな調整や長期的な弱気相場へ移行する前兆となるケースが多かった。ビットコイン価格は最終的に需給バランスによって決定されるため、新規資金が減少した状態で供給が市場に存在し続ければ、価格に下押し圧力がかかるのは自然な流れだ。
今回のネガティブ転換は、現在のサイクルが資本流入の面で構造的な弱まりの段階に入った可能性を示唆している。市場の方向性を判断するうえでは、短期的な価格変動よりも、こうした資本フローの変化に注目することが重要である。「データは常に物語よりも雄弁だ」とアルフラクタルが締めくくった。
リスク指数は上限に到達し、市場の低迷を示唆
マーケット分析企業のスイスブロックは13日、公式Xにて「本格的な市場の反転にはまだ時間がかかりそうだ」との見解を示した。
2月初旬以降、ビットコイン市場では強い下落と急速な反発が同時に観測されており、それに伴ってネットワーク成長率が急激に回復している。このネットワーク成長の急増は、BTCサイクルにおける特定の段階への移行を示唆するシグナルとされており、市場構造的には「ブルトラップ」フェーズへの接近を示している可能性がある。
ブルトラップ段階は、長期的な構造強度が徐々に低下していく過程で現れることが多いが、同時に市場に最後の上昇インパルスが発生しやすい局面でもある。つまり、ボラティリティが高まり、短期的には上昇余地が生まれる可能性がある一方、その後には次の段階である「Total Capitulation(完全投げ売りフェーズ)」へ移行するリスクも抱えている。
サイクル上の前段階である「Disenchantment(失望フェーズ)」からブルトラップへ移行するためには、ネットワーク成長率の急回復が必要条件とされているが、最近のデータを見ると、その初期条件を満たしつつあるのを確認できる。しかし、それだけでは十分ではない。理論的には、リスク指数が「最小リスク」ゾーンまで低下することが必要であり、それが持続的な上昇トレンドの基盤となる。
現状では、リスク指数は依然として「極端なリスク」ゾーンである100付近に位置しており「市場環境はまだトレンド転換前に典型的に見られるテクニカル条件を満たしていない段階にある」とスイスブロックは指摘した。
ビットコインは直近で底堅い値動きを見せているものの、長期的な下落リスクは依然としてくすぶっている。今後も短期的な乱高下に惑わされず、長期的な視点を維持する冷静さが求められるだろう。
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