ビットコイン続落、なお残る反発余地──ISMと流動性が下支え

ビットコイン、価格は戻っても中身は戻らず──グラスノード指標は「守り」
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Highlights
  • 12日、ビットコインが6万7,000ドル付近で推移し、続落基調が継続
  • 4年サイクル説とマクロ重視で分かれる市場の見方
  • 流動性指標が中程度ゾーンからレッドゾーン手前へ接近

ビットコインBTCBTCは11日も続落し、3日連続の陰線を確定した。現在は6万7,000ドル付近でのもみ合いが続いており、さらなる下落リスクは継続している。そんな中、マクロ指標や流動性分析からは、長期的な強気相場の継続を示唆する動きが見られている。

4年サイクル説かマクロ重視か、市場の見方は真っ二つ

マクロスペシャリストのSykodelic氏は12日、自身のXにて「現在市場は強気派と弱気派で、真っ向から意見が分かれている」と指摘した。

一つは「4年サイクル理論」に基づき、75%規模の調整を経て約1064日後のQ4に底を打つという時間軸中心の見方で、もう一方は、マクロ経済と景気循環を重視し、現在は単なる中間調整(ミッドサイクルトップ)であるとして、年内には新高値へ向かうというシナリオだ。

興味深いのは、これまで4年サイクル理論が一定の説明力を持っていたにもかかわらず、今回初めて時間ベースのサイクルとマクロ経済サイクルの方向性が明確に乖離している点である。そもそも、純粋に「時間の経過」のみを根拠とするサイクル理論と、米国経済の拡大・収縮という実体的な流動性環境を基盤とするマクロ分析のどちらが、流動性資産であるビットコインにとって本質的に重要なのかという問いにも、未だ明確な答えは出ていない。

また、歴史的に見ても、厳密な意味で4年サイクルと呼べるものは2013年〜2017年、2017年〜2021年の2回程度しか存在しないとの指摘もある。現在進行中のサイクルが同様のパターンを踏襲するかどうかは、まだ確定していない段階だ。

さらに重要なのがISM製造業指数などの景気指標だ。市場の一部ではこれらマクロ指標を軽視する声も出始めているが、歴史的にはISMが拡大局面に入ったタイミングは例外なく強気相場の引き金となってきた。これは、世界最大の経済圏である米国の成長が資産市場全体の流動性拡大を伴うというシンプルな構造によるものだ。

実際、ISMが拡大局面に入る中で長期的な弱気相場へ移行した例はこれまで存在しない。したがって、今回初めてそのパターンが崩れると想定することは「賢明ではない」とSykodelic氏は結論付けた。

レッドゾーン手前、サイクル後半に接近

オンチェーン分析プラットフォームのアルファエクストラクトは12日、公式Xで、マクロ経済の動向とビットコインの今後について、独自の見解を示した。

アルファエクストラクトが注目しているのは、グローバル流動性の「正規化された12カ月変化率(RoC)Zスコア」をビットコイン価格と重ね合わせた分析だ。この指標を用いることで、過去のサイクル構造がより明確に可視化される。

歴史的に、この指標がレッドゾーンへ到達した局面は、サイクル終盤に近づいたことを示唆してきた。ただし、2020年は例外的なケースだ。当時は、大規模な金融緩和による極端な資金供給によって、レッドゾーン突入後もしばらくビットコインは上昇を続けたが、最終的にはモメンタムが過熱した段階でそのゾーン内においてサイクルトップを形成している。

現在の市場はレッドゾーンには入っておらず、「中程度(moderate)」ゾーンへ接近している段階である。これは、サイクル後半へ向かう可能性を示唆する一方、直ちに上昇トレンドが終了したことを意味するものではない。

実際、多くの市場参加者が12万6,000ドル付近を今回の天井として意識しているものの、流動性の観点から見れば、ビットコインがグローバル流動性の実際のピーク付近まで最後の上昇を見せるシナリオは依然として成立し得る。eSLR(補完的レバレッジ比率)の調整や財政刺激策、さらには利下げなども、流動性拡大に寄与する強気材料として挙げられる。

また、現在のグローバル流動性水準と比較した場合、ビットコインが依然として過小評価されている点も、アルファエクストラクトは指摘している。

ビットコイン市場は、依然として下値リスクにさらされているが、マクロの観点から見れば、長期的な強気相場継続を示す動きが比較的目立っている。短期的な急落が、押し目買いエントリーの好機となる可能性もあるだろう。

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ブロックチェーン関連をメインに活動するウェブライター。家庭教師、高校教師を経て英会話スクールの運営に携わるが、2020年、コロナ禍をきっかけにライターに転身。これまでに十数件のメディア・仮想通貨系Youtubeチャンネルの運営に関わる。ファンダメンタル・テクニカル分析を得意とし、自身も仮想通貨トレードで資産運用中。特にブロックチェーンを活用した国際送金やトークン化事業(RWA)に強い関心を持つ。 保有資格:英検準1級
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