著名投資家キャシー・ウッド氏は28日、ポッドキャスト番組にて「ビットコインは暗号資産(仮想通貨)そのものであり、断トツで最大のものになる」と述べ、改めてビットコインを高く評価した。一方で、イーサリアムについても分散型金融(DeFi)における重要な役割を認め、同氏がCEOを務める投資会社「ARK Invest(アーク・インベスト)」が投資していることを明かした。
ビッグ3はビットコイン・イーサリアム・ソラナ
ウッド氏は、世の中に存在する多くの自称”暗号通貨”の中から、最終的に生き残るものはごくわずかだとし、「ビットコインは純粋な暗号資産という領域を独占している」と断言。その理由として、ビットコインが持つ3つの重要な役割を挙げた。
- グローバルな金融システム:2,100万枚という供給量上限というルールに基づいた、グローバルな金融システムであること。
- ハッキングされたことのない技術:「他のブロックチェーンはそうは言えない」と述べ、その堅牢性を高く評価した。
- 新しい資産クラス:2016年にアーク・インベストがホワイトペーパーで提唱した通り、全く新しい資産クラスであること。
これらの理由から、ビットコインがポートフォリオの中核を占めるべきとの考えを述べた。
一方で米大手調査会社の「Fundstrat(ファンドストラット)」社のトム・リー氏が「イーサリアムはビットコインを超える」と予測していることについて問われたウッド氏は、「トムとは意見が異なる」としながらも、アーク・インベストのポートフォリオにもイーサリアムが含まれていることを明かした。
ただし、レイヤー2ソリューションの増加が競争を激化させ、手数料収入の多くがレイヤー2に流れている現状を指摘。それでもこの競争が、最終的により基盤となるレイヤー1としてのイーサリアムの重要性を高める可能性もあるとも語った。
また、ウッド氏は、アーク・インベストの公開ファンドにおける暗号資産の主要な投資先として、ビットコイン、イーサリアム、そしてソラナが”ビッグ3”であると明言した。ソラナについては「すでにその価値を証明した」とし、新たな注目株としてHyperliquid(ハイパーリキッド)にも言及している。
早くから暗号資産に投資しているウッド氏の見解は、あらためて現在の各暗号資産の評価を確認するための助けとなりそうだ。
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