ビットコイン、週足終値で過去最高値を更新──次なる節目は13万ドルか

ヤマダケイスケ
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更新は通過点か、ビットコインは次のステージへ

ビットコイン(BTC)は13日23時59分(UTC)、週足終値が119,076ドルを記録し、週足ベースで過去最高値を更新した。7日から13日にかけて形成された週足ローソク足は、実体部分の長い大陽線となっており、直近での強い買い圧力を示している。この急騰の勢いからも、市場では強気ムードが再び意識されつつある。

ビットコイン週足チャート
出典:TradingView

ビットコインは今年1月20日、102,589ドルと週足終値ベースで過去最高値を更新していたが、その後は反落。価格は一時75,000ドルを割り込む動きを見せた。しかし、この水準は週足ベースで確認できるレジスタンスラインが位置する価格帯でもあり、テクニカル的な「押し目買い」の好機と見た投資家の買いが加速。底堅い推移を経て、今回の再上昇につながった格好だ。

テクニカル的な側面だけでなく、機関投資家による市場参加もビットコインの価格上昇に拍車をかけている。特にビットコインETF(上場投資信託)における資金流入の回復は市場で注目を集めている。ビットコインETFは4月21日以降、純流入傾向にあり、時折の流出を挟みながらも、資金が着実に積み上がっている状況だ。7月11日時点での純流入額は約10億ドル(約1,469億円)に達しており、直近でさらなる資金流入の加速が確認できる。

ビットコインETFの純流入
出典:SoSoValue

また、暗号資産(仮想通貨)関連企業の大規模なビットコインの買い増しも、市場の買い圧力を直接的に高める要因となっている。その筆頭企業である「Strategy(ストラテジー)」は今月1日、約4,980 BTC(購入時点:約5億3,190万ドル、約768億円)の追加購入を発表した。同社の継続的な買い増し姿勢は、個人投資家の投資判断における重要な指標のひとつとなっている。

仮想通貨を事業戦略に活かそうと考えるのは、今や仮想通貨関連企業だけではない。直近では7月8日、国内上場企業「TORICO(トリコ)」が、ビットコインを活用した初期総額5億円規模の財務戦略を発表。同日、自動車部品メーカー「イクヨ」も、株主優待にビットコイン導入を公表するなど、国内の非仮想通貨関連企業におけるこうした取り組みも、市場参加者の関心や注目を集める要因となっている。

執筆時点のビットコイン価格は122,347ドルと続伸しており、次の節目として意識される130,000ドルの突破を目指す展開となっている。ただし、短期間での急上昇を受け、逆張り狙いの投資家による売りや利益確定の売りが強まる可能性も否定できないため、今後の価格推移には注意が必要になる。

今回のビットコインの過去最高値更新はテクニカル的な要因だけでなく、ETFや企業参入などファンダメンタルズ的な支えも大きい。週足ベースで過去最高値を更新した今、ビットコインがさらなる高値圏を目指すのか、それとも一服するのか。今後の一挙手一投足に市場の注目が集まる。

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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=146.94円)

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仮想通貨やBCGをメインに執筆活動を行うWebライター。2021年、ビットコインの大幅な値上がりに興味を持ち、仮想通貨の世界に参入。Binance、Bybitをメインに現物取引やステーキングサービスを活用し、資産運用を進めている。
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