設立7周年でAI本格導入、トレード体験を一新へ
大手暗号資産(仮想通貨)取引所「BingX(ビンエックス)」は20日、設立7周年を記念し、AIを事業革新と運営ロードマップの中核に据える新たな戦略「BingX AI Evolution(ビンエックス・AIエボリューション)」を発表した。この戦略の一環として、今後3年間で3億ドル(約432億円)を投資し、プラットフォームおよびエコシステム全体でのAI統合を加速させる計画だ。
BingXは、2018年に設立された大手仮想通貨取引所である。全世界で2,000万人以上のユーザーにサービスを提供しており、デリバティブ取引、現物取引、コピートレーディングなど、初心者からプロフェッショナルまであらゆるユーザーニーズに応えるサービスを展開している。2024年にはイギリスのプロサッカークラブ「チェルシーFC」の公式パートナーとなるなど、業界内外で存在感を示している企業だ。
AI戦略「BingX AI Evolution」の概要
「BingX AI Evolution」戦略は、BingXの事業運営におけるAIの役割を根本から再定義するものだ。最高製品責任者(CPO)のヴィヴィアン・リン氏は、「これは単なる製品アップデートではなく、戦略的な再方向付けだ。将来的にAIは我々の進化を決定づけるエンジンとなり、より速く、よりスマートな体験を可能にするだろう」と述べ、AIがユーザー体験のあらゆる段階でインテリジェントなツールとして機能することへの期待を示した。
この戦略の柱は以下のとおりである。
- 3億ドルの戦略的投資:今後3年間で3億ドルを投じ、プラットフォーム全体でのAI統合を推進する。
- BingX Labs(ビンエックス・ラボ)によるAIプロジェクトへの投資加速
- AIによるユーザー体験の向上:リアルタイムの市場洞察、ポジション診断、インテリジェントな取引提案、トレーダー分析など、さまざまな場面でユーザーをサポートするAI搭載ツールを導入し、AIを「あらゆるユーザージャーニーにおける真のコンパニオン」とすることを目指す。
- AIネイティブ企業への変革:AIを中核に据えた思考・行動・成長を実現する企業への移行を進める。
- 責任ある「Web3 × AIエコシステム」の構築:セキュリティや倫理観を重視し、業界パートナーとの緊密な連携を通じてイノベーションを生み出していく
BingXはこのAI革命の基盤となる人材の重要性を認識しており、この分野でブレークスルーを目指す人々にとって「最初に想起される存在」となることを目指している。業界全体の進歩を促すような取り組みとなることに期待しよう。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=144.11円)