暗号資産(仮想通貨)取引所Backpack(バックパック)は23日、独自トークン「BP
BP」のTGE(トークン生成イベント)を実施した。市場での取引は23日21時より開始され、初値0.03ドルから一時0.28ドルまで上昇。現在は0.22ドル付近で推移している。完全希薄化後時価総額(FDV)は約2.2億ドル(約348億円)に達した。

事業の拡大に合わせて流通量を増やす「成長連動型」モデルを採用
ユーザーは現在、バックパックや他複数の取引所でBPの売買が可能だ。また、ステーキングプログラムも順次開始されており、長期保有による特典付与が予定されている。配布対象者は、公式サイトから自身の割当分を確認した上で、本人確認済みの口座を通じて請求手続きを行う必要がある。
なお、バックパックは2024年12月より日本居住者向けにレンディングサービスとポイントプログラムを提供しており、日本ユーザーもポイントを獲得しエアドロップ対象となっている。ただし、日本は現時点で取引所の正式対応地域に含まれておらず、BPの配布は実施されていない。同社は「将来的な対応に向けて取り組んでいる」としている。
バックパックは、元FTXエンジニアらが開発する取引所であり、セキュリティと透明性の向上を掲げている。これまで取引実績に応じた独自のポイント制度を採用してユーザーを獲得してきたが、今回のTGEにより、プラットフォーム独自の経済圏が本格的に始動した形だ。
1年以上の長期保有で「本物の株式」と交換可能に
トークノミクスは、TGEからIPO(新規株式公開)までを見据えた3段階で構成されている。第1段階は今回のTGEでの配布。第2段階では、規制当局の承認取得や新製品の展開といった「事業の成長」を示す指標の達成に応じて、総供給量の37.5%を段階的に市場へ供給していく仕組みだ。
このアンロック方式は、市場にトークンが溢れて1枚あたりの価値が下がることを防ぐ狙いがある。事業が拡大し、プロジェクト全体の価値が高まった分だけトークンを増やすことで、供給増による価格への悪影響を抑える。CEOは、実態が伴って初めて供給を増やすことが信頼に繋がると語った。
残りの37.5%は第3段階として企業トレジャリーに保管され、IPOから最低1年間は完全にロックされる。チームや投資家がプロダクトの成長前に利益を得ることを構造的に排除し、長期的なプロジェクト運営を目指す設計となっている。
BPの大きな特徴として、将来的にバックパックの株式と交換できる機能がある。トークンを最低1年間ステーキング(預け入れ)したユーザーは、将来株式を受け取る権利を得る。これにより、ユーザーと企業の利益を一致させる独自の構造を構築している。
BPの設計は、事業成長と供給を連動させることで「価値の目減り」を抑える工夫がなされている。さらに、トークンを将来的に株式へ転換可能にする試みは、従来の権利のないガバナンストークンの課題を解決し得る。Web3企業の透明性を高める新たな標準モデルとなるか、今後の動向が注目される。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.4円)




