複数のチャートがアルトコインシーズン到来目前を示唆
複数の著名アナリストによる分析から、2025年初頭に『アルトコインシーズン』の到来が予想されている。
『アルトコインシーズン』とは、ビットコイン以外の仮想通貨(アルトコイン)が一斉に値上がりする時期を指す。この期間中、ビットコインの市場占有率(ドミナンス)は低下する傾向がある。これは、投資家がビットコインから利益を得た後、その一部をアルトコインに移すことで引き起こされる。通常、ビットコインが大きく上昇した後、投資家はさらなる収益を求めてアルトコインに注目するため、この現象が起こる。
『ドミナンス』とは、市場全体に占める各仮想通貨の時価総額の割合を示す指標だ。ビットコインドミナンスが上昇すれば「ビットコインシーズン」、下落すれば「アルトコインシーズン」と判断できる。
例えば、ビットコインの時価総額が100兆円、市場全体の時価総額が200兆円の場合、ビットコインドミナンスは50%となる。
ビットコインドミナンス(BTC Dominance)
著名アナリストのNoName氏は、Xでビットコインドミナンス(BTC Dominance,%)のチャートを用いて、アルトコインシーズンが間近に迫っていると分析した。
同氏が投稿した画像によれば、2020年12月の過去相場では、ローソク足がトレンドラインを下にブレイクし、その後ビットコインドミナンスが最大で約38.50%付近まで下落。この動きは2021年にかけて続き、アルトコイン市場が活発化したバブル相場につながった。
現在、ビットコインドミナンスは60%付近で推移しており、まもなくトレンドラインをブレイクしようとしていることからアルトコインシーズンが目前であると同氏は分析している。アルトコインシーズンの本格的な始まりには、ドミナンスが50%台まで下落する必要がありそうだ。
ビットコインドミナンス(2)
アナリストのDANNY氏も、ビットコインドミナンスが過去のサイクルと同様の動きを見せている点に注目し、アルトコインシーズンの到来について自身の公式Xで分析を投稿した。
同氏の分析では、ビットコインドミナンスの週足チャートを使用し、その動きを以下の3段階に分類している。
- Decline(低下、赤)
- Consolidation(底固め、オレンジ)
- Altcoin Season(アルトコインシーズン、青緑)
現在、Decline(低下)のフェーズを終え、Consolidation(底固め)の段階に突入していると考えられる。過去のサイクルをたどった場合は、数週間以内に本格的なアルトコインシーズンを迎え、年明け後から2025年5月~6月ごろにかけてピークを迎えると予想されている。
上位10銘柄を除いた時価総額チャート(Crypto Total Market Cap Excluding Top 10)
著名アナリストのTian of Crypto氏はXで、上位10銘柄を除いた仮想通貨の時価総額2ヶ月足チャートを用いて、アルトコインシーズンの過去サイクルを分析した。
同氏は、アルトコインの時価総額が2021年の過去サイクルと同様の値動きを示している点に注目。2021年にアルトコインシーズンを迎えた際には、2020年11月から12月ごろに移動平均線(9SMAと20SMA)がゴールデンクロスを形成し、翌年1月以降大幅な上昇が見られた。
現在、再び9SMAと20SMAのゴールデンクロスが出現しており、同様のサイクルをたどる場合、2025年1月から4月(緑枠内のローソク足2本分として)にかけてアルトコイン市場が大きく活発化し、上昇のピークを迎える可能性があるとしている。
同氏は、「2025年1月にはアルトコインをめぐる疑念に終止符が打たれ、アルトコインは活発な動きを見せるだろう」と予測している。