米SEC「DeFiのUIはブローカーではない」、条件付き免除を5年適用

米SEC、暗号資産規制の明確化へ──2026年7月に複数の規則案を予定
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
shoko-koyama
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Highlights
  • 米SECの取引・市場部門が、暗号資産証券の取引UIに対するブローカーディーラー登録免除の条件を提示──5年間の時限措置
  • 非カストディアル・非裁量型のフロントエンドUIが対象──ただし声明の適用範囲は「暗号資産証券」に限定され、主要トークンの大半は非証券
  • 正式な規則ではなくスタッフ見解にとどまるが、DeFiフロントエンド開発者にとって長年の法的不確実性を解消する第一歩

米証券取引委員会(SEC)の取引・市場部門は13日、暗号資産(仮想通貨)証券の取引に使用される特定のユーザーインターフェース(UI)について、ブローカーディーラー登録を不要とする条件を示すスタッフ声明を公表した。DeFiのフロントエンド開発者がブローカーとみなされるかという業界の長年の懸念に対し、初めて具体的な法的指針が示された形だ。

「カバードUI」の条件──取引を執行せず、助言せず、保管しない

声明の対象となるのは、ウェブサイト、モバイルアプリケーション、ブラウザベースのツールなど、ブロックチェーン上の暗号資産証券取引をユーザーが準備・送信するために使用する「カバードUI」と呼ばれるソフトウェアである。

SECが提示した登録免除の条件は厳格で、対象UIは取引の交渉や執行を行わないこと、投資助言を提供しないこと、ユーザー資金を保管(カストディ)しないことが求められる。複数の取引経路をユーザーに提示する場合は、価格やスピードなど中立的な指標によるソート・フィルターを可能にする必要があり、特定の取引ルートを「最良」「推奨」と表現することも禁じられている。手数料体系や利益相反の開示義務も課される。

この措置は5年間の時限的なもので、将来の正式なルール制定により変更される可能性がある。SECは声明が正式な規則や拘束力のある規制ではなく、スタッフの現時点での法解釈であることを明記している。

適用範囲は「暗号資産証券」に限定──現行DeFiへの直接的影響は限定的

注意すべきは、今回の声明が対象としているのは「暗号資産証券(crypto asset securities)」の取引UIに限定されている点である。3月にSEC・CFTCが発表した暗号資産5分類フレームワークでは、BTC・ETH・SOLなど主要18銘柄は「デジタルコモディティ(非証券)」に分類されている。つまり、ユニスワップやジュピター、メタマスクのスワップ機能などで取引される大半のトークンは非証券であり、この声明が直接適用される場面は現時点では限定的だ。

ただし、今後トークン化証券(株式や債券をブロックチェーン上で発行・取引するもの)が普及すれば、これらのフロントエンドが証券を扱う場面が増える。その際に「UIを提供しているだけでブローカー登録が必要なのか」という問いに対する先行的な指針として、今回の声明は大きな意味を持つ。非カストディアル・非裁量型のUIは原則としてブローカーではないという方向性が示されたことで、DeFiフロントエンド開発者にとっての法的リスクが整理された。

JPモルガンら伝統金融からの反発も──「DeFi」の名が免罪符になるか

今回の声明は、1月にJPモルガンやシタデルなど大手金融機関がSECに対して「DeFi企業にも同等の規制を」と要求していた流れの中で発表された。伝統金融側はフロントエンドUIやウォレット、流動性プロバイダーを実質的なブローカーとみなすべきだと主張してきたが、SECのスタッフはより限定的な解釈を採用した形だ。

ただし、声明はあくまでスタッフ見解であり、今後の正式なルール制定で方針が変わる可能性もある。3月にSEC・CFTCが暗号資産5分類フレームワークを発表し、大半の暗号資産を非証券と認定したことと併せ、トランプ政権下での暗号資産規制の明確化が加速している。

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仮想通貨歴6年。ニュース記者歴4年。常に仮想通貨ニュースを追う。情報ソースを追究し正しい情報をわかりやすく伝えることに努めている。仮想通貨は下落するたび買い増すタイプで、主にステーキングで資産運用中。
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