米上場ヘルスケア企業「プレネティクス」、2,000万ドル分のビットコイン購入

JinaCoin編集部
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デリバティブ活用でアクティブなビットコイン運用へ

Nasdaq(ナスダック)上場のヘルスケア企業「Prenetics Global(プレネティクス・グローバル)」は18日、総額2,000万ドル(約28.9億円)相当のビットコイン(BTC)を購入したと発表した。

購入は、1 BTCあたり平均106,712ドルで187.42 BTCを取得したもので、資産は米暗号資産(仮想通貨)取引所「Kraken(クラーケン)」のカストディ口座を通じて保管される。この取り組みは、「Strategy(ストラテジー)」や「Metaplanet(メタプラネット)」といった企業のビットコイン活用戦略を参考にしたもので、企業財務の新たな潮流を形成する意向だ。

同時に、同社は仮想通貨取引所「OKX(旧OKEx)」の元最高執行責任者(COO)であるアンディ・チャン氏を取締役に迎え入れた。チャン氏は、仮想通貨市場において日次数十億ドル規模の取引を統括してきた豊富な実績を持ち、同氏の就任により、同社は先駆的な運用ガイダンスとガバナンスを得ると見込まれる。

プレネティクスCEOのダニー・ヤン氏は、「医療とブロックチェーンの融合によって、ゲノミクスや個別化医療、デジタル資産の分野が革新される時代が到来している。我々のビジョンを実現するには、相当量のビットコイン保有が不可欠だ」と語っている。

新たに取締役に就任したチャン氏は、「これは単なるビットコイン保有にとどまらない。デリバティブや利回り戦略、担保化、構造化商品などを活用し、財務戦略全体にわたるダイナミックなアプローチを取る」と述べた。

こうした新戦略の背景には、同社の堅調な業績がある。2025年度の売上予測は8,000万~1億ドル(約115~144億円)へと引き上げられ、第4四半期には黒字転換を見込む。同社が展開する健康食品ブランド「IM8 Health(IM8ヘルス)」は立ち上げから半年で55,000人以上の顧客を獲得、91%の定期購入率という高水準を維持している。

同社の財務基盤も盤石で、1億1,700万ドル(約169億円)以上の流動資産と6,600万ドル(約95億円)超の現金を保有し、無借金経営を継続中。さらに、テンセントが出資したインサイト社への35%出資も戦略的資産として評価されている。

単なる現物保有にとどまらず、デリバティブや利回り戦略を用いるという点で、伝統的企業の中では異例のアクティブなトレジャリーマネジメントを展開している点も注目される。

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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=144.85円)

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