PayPalやOpenAIの共同創業者、ブロックチェーンの処理速度を格段にアップさせるプロジェクトに投資
ブロックチェーンでビッグデータ規模の処理を可能にする技術を開発する「ラグランジュ・ラボ」は8日、シードで1,320万ドル(約20億円)の資金調達に成功したと発表した。PayPalやOpenAIの共同創業者であるピーター・ティール氏が設立したベンチャーキャピタル「ファウンダーズ・ファンド」がリードし、Archetype Ventures、1kx、Maven11などが参加した。
Lagrange Labs は、@foundersfundが主導し、@archetypevc@1kxnetwork@Maven11Capital@fenbushi@VoltCapital@CMT_Digital@0xMantleEcoとさまざまなエンジェル投資家の支援を受けて 1,320 万ドルのシードラウンドを調達したことを発表できることを嬉しく思います。
ラグランジュ・ラボは、ブロックチェーンの処理速度をビッグデータ(※)を処理できるまで引き上げようとしているプロジェクトだ。具体的にはトランザクションを複数の小さなタスクに分割し、オフチェーンの複数のマシンに分散させて処理する「超並列ZKコプロセッシング」とよばれる独自の技術を開発している。
※人間では全体を把握することが難しい巨大なデータ群のこと
この技術により、動的なDeFiプリミティブ(リアルなボラティリティ、出来高加重平均価格設定など)、改善されたオンチェーン報酬(ポイントプログラム、出来高ベースのトレーダー・インセンティブなど)、オンチェーン・シビル防止メカニズムなど、新しいタイプのデータ集約型アプリケーションやクロスチェーン・アプリケーションが開発できるようになるとラグランジュは述べている。
またラグランジュのセキュリティはリステーキングプラットフォーム「EigenLayer(アイゲンレイヤー)」によって確保されており、既に65億ドル(約1兆円)相当のリステーキング資産がラグランジュのセキュリティに割り当てられている。
ラグランジュ・ラボの創設者兼CEOイスマエル・ヒション・レザイザデ氏は、プレスリリースで次のように述べた。
「ZK Coprocessing への当社のアプローチにより、オンチェーンの流動性や価格計算、さらには AI/ML モデルの実行など、大きなデータセットの処理を必要とする新しいユースケースを解放できます。これらはすべて、EigenLayer との統合を再構築することで安全に保たれます。」
また、ファウンダーズ・ファンドのジョーイ・クルーグ氏は「Lagrange Labs の ZK Coprocessing テクノロジーは、開発者が以前は想像できなかったまったく新しいアプリのエコシステムを可能にするでしょう」と述べ、期待を寄せた。