米銀大手JPモルガン・チェース(JPM)は19日、米ドル建ての預金トークンJPMコイン(ティッカーはJPMD)を、イーサリアム
ETHで機関顧客向けに提供し始めたと発表した。ブロックチェーン事業部門のKinexys(キネクシス)が手がける。
JPMコインは2025年11月に、イーサリアムのレイヤー2であるBaseで始まった。イーサリアムは2つ目のパブリック・ブロックチェーンとなる。
JPMコイン、イーサリアム版の発行量はまだゼロ
JPモルガンは、JPMコインのページに、イーサリアムとBaseのトークン契約のアドレスを掲載している。同じか似た名前でも、アドレスが違うトークンは同社と関係がないと注意を促す。
ブロックチェーンの記録を閲覧できるEtherscanで、掲載されたアドレスを確認した。イーサリアム版のトークン契約は協定世界時(UTC)の19日6時52分(日本時間15時52分)に作られていた。日本時間20日13時7分の時点で、発行量は0 JPMD、保有者も0だった。
先に始まったBase版は、20日昼の時点でBaseScanで確認すると発行量が100万1,000 JPMD、保有者は2つのアドレスだった。
発表は、機関顧客がBaseに加えてイーサリアムでも素早く送金できるようになったとしている。イーサリアムで使う仕組みは整った一方、執筆時点ではまだトークンは発行されていない。
JPモルガン、暗号資産でもステーブルコインでもないと説明
JPモルガンはJPMコインについて、暗号資産(仮想通貨)でもステーブルコインでもなく、銀行が発行する預金トークンだと説明している。同行の銀行口座にある米ドル預金が裏付けで、取引はパブリック・ブロックチェーンに記録されるが、参加できるのは審査を通った取引相手だけだ。
イーサリアムを選んだ理由には、ブロックチェーン上の流動性やトークン化資産の厚みを挙げた。同じイーサリアムでは今年、JPモルガン・アセット・マネジメントがトークン化したマネー・マーケット・ファンドを始めている。
Kinexysの基盤での取引額は、開始以来の累計で4兆ドル(約633兆円)を超え、1日平均は70億ドル(約1兆1,077億円)だという。
日本でも、金融庁が支援する決済高度化プロジェクト(PIP)で、トークン化預金を使った銀行間送金の実証が進んでいる。同庁が19日に議事録を公表したオンチェーン金融フォーラムで、担当局長が支援の例として挙げた。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.24円)
