分散型デリバティブ取引所ハイパーリキッドに9日、新規のクジラトレーダーが参入し、計354万ドル(約5億4,400万円)を入金したことがオンチェーン分析ツールHyperbotのデータより明らかになった。同トレーダーは、ジーキャッシュ(ZEC)のロングポジション一本に集中しており、執筆時点で15万3,139ドル(約2,350万円)の含み益を抱えている。

新規参入で即座にZECロング構築
Hyperbotのデータによると、同トレーダーの総資産は369万7,334ドル(約5億6,700万円)で、ポジション総額は452万9,049ドル(約6億9,500万円)。すべてをジーキャッシュのロングポジションに集中させている。
新規アドレスからの大口入金直後にこれだけの規模のポジションを構築したことは注目に値する。クロス10倍のレバレッジ設定で、実効レバレッジは1.22倍と控えめで、証拠金使用率はわずか12.25%。利用可能証拠金は289万616ドル(約4億4,400万円)残っており、78.18%が引き出し可能な状態だ。
ROE(投資収益率)は34.77%に達し、未実現損益(uPnL)は15万7,472ドル(約2,417万円)のプラスとなっている。ポジション詳細を見ると、エントリー価格は593.17ドル、現在のマーク価格は614.54ドル。清算価格は118.79ドルと極めて低く設定されており、リスク管理が徹底されている。
プライバシーコインへの強気ベット
ジーキャッシュは、プライバシー重視の暗号資産として知られている。最近では規制当局の監視強化により、一部の取引所で上場廃止となるケースもあるが、プライバシー保護を重視するユーザーからの需要は根強い。
新規参入したクジラトレーダーがZECに集中投資している背景には、プライバシーコインへの再評価や、テクニカル分析に基づく上昇トレンドの見立てがあると推測される。ロングエクスポージャーは100%で、ショートポジションは一切持っていない。
ジーキャッシュをめぐっては、ビットメックス共同創業者のアーサー・ヘイズ氏が「次の目標は1,000ドル」「1万ドルに到達する」との強気予想を発表しており、市場の注目が集まっている。同氏はZECについて「ビットコインより桁違いに速く、より高いプライバシー機能を備えている」と評価している。
このクジラトレーダーのウォレットアドレス:0x089fe537F4b2af55fa990Bc64FF4125800bba4f8




