英フィナンシャル・タイムズ(FT)は7日、無期限先物の分散型取引所(DEX)ハイパーリキッドを開発するハイパーリキッド・ラボの拠点をめぐり、同社とシンガポールの規制当局の見方が食い違っていると報じた。シンガポール金融管理局(MAS)はFTに対し、ハイパーリキッドが主要な法域で規制を受けているとは承知していないと回答した。
ハイパーリキッドとシンガポール金融管理局、拠点をめぐり食い違い
FTによると、MASの考え方を知る関係者は、MASはハイパーリキッドを分散型であることからシンガポールに拠点がある事業とはみておらず、管轄外と考えていると話した。
一方、ハイパーリキッド・ラボはFTに、シンガポールが拠点であることを認めた。FTは、先週も出ていた同社の求人広告がシンガポールのオフィスで働けるかを尋ねていたことや、同社の書類で登記上の本社がシンガポールになっていることも確認したとしている。
同社はFTに対し、ハイパーリキッドはMASの免許や認可を受けておらず、受けていると主張したこともないと説明した。規制当局とは建設的に関わっていくとしている。
ハイパーリキッド・ラボのジェフ・ヤンCEOは7日、シンガポールで開かれた暗号資産(仮想通貨)の会議TOKEN2049に登壇した。公式アジェンダによると、メインステージで「Hyperliquid: Rebuilding Finance from First Principles」と題した対談に臨んだ。
無期限先物は、満期のないデリバティブで、原油や暗号資産、株式などの値動きに、受け渡しなしで賭けられる。FTによると、消費者団体は、レバレッジが高いことが多く、満期のない構造であることから、これを暗号資産で最も危険な商品と呼んでいる。
ハイパーリキッドをめぐる各国当局の対応、日本は登録業者に含まれず
FTによると、MASは6月、ハイパーリキッドの無期限先物を規制していないと投資家に警告していた。ハイパーリキッドは6月26日、公式Xで、MASの投資家警告リストに載ったと明らかにしている。
| 国・地域 | 当局などの対応 |
|---|---|
| シンガポール | MASが6月、規制していないと投資家に警告。ハイパーリキッドによると投資家警告リストに掲載 |
| 英国 | 金融行為規制機構(FCA)が、ハイパーリキッドを規制していないと投資家に警告(FT) |
| 米国 | トランプ大統領が8月、商品先物取引委員会(CFTC)が法令を順守した形での米国への導入に取り組んでいると発言 |
| 日本 | 金融庁の暗号資産交換業者登録一覧(9月1日現在)の27社に含まれない |
米国の動きは、JinaCoinが8月にトランプ大統領の発言として伝えている。日本では、ハイパーリキッドは金融庁に登録された暗号資産交換業者ではない。JinaCoinは9月、日本からの利用についての注意点を解説している。
シンガポールでは、シンガポール取引所(SGX)も無期限先物を提供している。FTによると、MASは、SGXとハイパーリキッドは規制上の立場が根本的に異なり、SGXの商品は機関投資家向けだと説明した。
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