暗号資産(仮想通貨)INJ(
INJ)を基軸通貨とするレイヤー1ブロックチェーンのインジェクティブは7日、新しいホワイトペーパー「Injective: A Finance-Native Layer-1 Blockchain」を公開した。2018年12月の初版を置き換えるもので、インジェクティブは初版以来、初めての全面的な書き直しだとしている。
インジェクティブの新ホワイトペーパー、RWAとAIエージェントを詳述
新版は2026年10月1日時点のメインネットを対象に、取引所、オラクル、保険基金、実物資産(RWA)の発行などを、アプリではなくチェーン自体の機能として組み込む設計を説明している。初版に代わる新しいプロトコルを提案するものではなく、現在動いているネットワークの仕組みを記録したものだとしている。
RWAについては、トークンの発行機能「TokenFactory」と、発行、送信、受信、焼却を役割ごとに制限する「Permissions」を記載した。外部資産の価格に連動するデリバティブ「iAssets」も紹介しているが、原資産の所有権は伴わないと明記している。
AIエージェント向けには、AIの接続規格MCPのサーバーで市場データの取得や注文、送金などを操作できるとした。支払いの仕組みx402にも対応し、EVM上のUSDCで支払う。金額の上限や取引できる市場の制限などで、エージェントの権限を絞れるとしている。
取引は、ブロックごとに注文をまとめて同じ価格で約定させるバッチオークション方式で、フロントランニングに強いとしている。ブロック時間は約600ミリ秒である。
2018年版との比較、イーサリアム上の取引プロトコルから独自のレイヤー1へ
新版によると、2018年の初版は、イーサリアム上で動く分散型取引所の決済プロトコルを説明していた。イーサリアムの取引の順番を自ら決められないため、公平な順番を保つ追加の仕組みを必要としていたという。
| 項目 | 2018年版 | 2026年版 |
|---|---|---|
| 位置づけ | イーサリアム上の分散型取引所の決済プロトコル | 金融向けの独自のレイヤー1 |
| 取引の順番と確定 | イーサリアムに依存し、追加の仕組みで公平な順番を保つ設計 | 自らの合意形成で順番を決め、ブロックの確定と同時に取引が確定 |
| 主な対象 | 取引所の決済 | 取引所、デリバティブ、RWAの発行、AIエージェント |
| 実行環境 | イーサリアムの上で動作 | EVMとWASMが1つの台帳を共有 |
新版は、フロントランニングへの耐性などの初版の目標を、現在のネットワークがチェーンの基盤の層で実現したとしている。
INJは日本では、金融庁の暗号資産交換業者登録一覧(9月1日現在)に載る27社の取扱銘柄に含まれていない。
