カードン・キャピタル、不動産とビットコインを融合した新ファンドを設立

ヤマダケイスケ
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画像はCardone Capital公式サイトより引用

今後さらに10のファンドを立ち上げる予定

不動産管理会社「Cardone Capital(カードン・キャピタル)」の創業者グラント・カードン氏は22日、不動産のキャッシュフローを活用してビットコイン購入を行う新たなファンド「10X Space Coast Bitcoin Fund」の立ち上げを発表した。

このファンドは、不動産とビットコインを融合させることで、リスク分散と高収益の実現を目指した革新的な投資モデルを採用している。具体的には、ファンドが取得した不動産の収益の一部を、毎月一定額ビットコインに投資する仕組みだ。不動産は借入を伴わずに購入されるため、取得直後からキャッシュフローを生み出す仕組みが設計されている。ただし、収益の安定性は市場の状況や他の要因に左右される可能性がある。

また、従来の暗号資産(仮想通貨)業界で見られるような投機的な投資とは異なり、このファンドはリスクを抑えた慎重なスタンスを保っている。具体的には、不動産収入の受け取り後72時間以内にビットコインを購入する方針を採用しており、市場の価格変動を意識することなく定期的な購入を継続する。さらに、ビットコインの管理は中央集権的な取引所ではなく、信頼性の高い企業向けカストディアンを利用することで、資産の安全性を確保する計画だ。

カードン氏はこの投資モデルについて、「従来の不動産キャッシュフローを最大10倍に引き上げることが可能だ」と公式Xで述べた。さらに、不動産投資による年利12〜15%の収益に加え、ビットコインの高い変動性と流動性を活用することで、年間30%の収益を達成できる可能性があることを強調した。

すでにファンドは最初のプロジェクトとして、フロリダ州メルボルンにある300ユニットのクラスA集合住宅を7,200万ドルで購入。さらに、1,500万ドル相当のビットコインをファンドに投じており、この投資戦略は今後4年間、もしくはファンド全体の資産構成比率が不動産70%、ビットコイン30%に達するまで継続される予定だ。

カードン氏は「CoinDesk(コインデスク)」のインタビューで、「このモデルはこれまで誰も実践したことがない」とコメント。独自の視点でファンドを設立したことを強調した。また、同氏は今年の6月までに同様のファンドをさらに10本立ち上げる計画を明らかにしている。不動産とビットコインを融合させたこの新たな投資戦略が、今後どのように展開していくのかに注目したい。

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仮想通貨やBCGをメインに執筆活動を行うWebライター。2021年、ビットコインの大幅な値上がりに興味を持ち、仮想通貨の世界に参入。Binance、Bybitをメインに現物取引やステーキングサービスを活用し、資産運用を進めている。
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