イーサリアムETFの資金流入が急増|開始以来合計が初の純流入を記録

ヤマダケイスケ
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11月に活発化するイーサリアムETF流入、価格上昇が後押しか

イーサリアムETF(上場投資信託)は12日、約1億3,590万ドルの流入を記録し、提供開始以来合計が初の純流入となった。さらに、11日は約2億9,550万ドルの純流入と、過去最高額の純流入を記録した。

SoSoValueが提供するイーサリアムETFデータによると、直近のイーサリアムETFへの流入は増加傾向にあった。11月6日には約5,229万ドル、翌日7日には約7,974万ドルと、イーサリアム価格の高騰とともにその数字を伸ばしている。その間、イーサリアムETFからの流出は記録されておらず、11月4日の約6,322万ドルが最後の流出となっている。

イーサリアムETFの純流入
出典:SoSoValue

イーサリアムETFの中でも、資産規模でトップに立つのは依然としてグレイスケールの「ETHE(Grayscale Ethereum Trust ETF)」で、総資産額は約51億2,000万ドル。これに続くのがブラックロックの「ETHA(iShares Ethereum Trust ETF)」で、現在約18億7,000万ドルの総資産総額となる。なお、イーサリアムETF全体の総純資産価値は執筆時点で約96億7,000万ドルを記録しており、これはイーサリアム時価総額の2.44%に相当する。

2024年の上半期においてのイーサリアムETFは、投資家からの流入がほとんど見込めない状況であった。特に7月は4日連続で1億ドルを超える流出を記録しており、以降も流出は続くが流入が追いつかない状態だったと言える。だが、11月からの資金流入は持続的であり、機関投資家のイーサリアムETFに対する関心が高まっていることがうかがえる。

また、純流入の勢いが加速しているのはイーサリアムだけではない。ビットコインETFでは11月7日、2024年の年内では最高額となる約13億8,000万ドルの流入を記録している。続く8日は大きく流入額を下げたものの、9日からは再び10億ドル幅の流入が続いている状況だ。

今後、暗号資産(仮想通貨)ETFの流入がどのように推移していくかは不透明な部分が大きい。しかし、直近のイーサリアムETFへの流入増加は、明らかに機関投資家が投資に対して前のめりになっていると感じられる要素と言える。イーサリアムETFが市場でどのような位置を築いていくのか、今後の動向に注目が集まる。

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情報ソース:SoSoValue
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仮想通貨やBCGをメインに執筆活動を行うWebライター。2021年、ビットコインの大幅な値上がりに興味を持ち、仮想通貨の世界に参入。Binance、Bybitをメインに現物取引やステーキングサービスを活用し、資産運用を進めている。
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