資産運用会社「Coinshares(コインシェアーズ)」は12日、先週1週間で仮想通貨投資商品から、総計4億5,400万ドル(約719.4億円)の資金が流出したとの推計を、最新の週次レポートで公開した。先週後半に記録された4日間の流出額は計13億ドル(約2,060億円)に達し、年初2日間で見られた15億ドルの流入分をほぼ帳消しにする結果となった。
FRB利下げ期待の後退が背景、一部アルトコインには資金流入
レポートでは、この投資家心理の急激な変化は、最近発表されたマクロ経済データを受け、米国連邦準備制度理事会(FRB)による3月の利下げ期待が後退したことに起因していると指摘されている。
ただし、地域別で見ると、米国市場のみが極めてネガティブなセンチメントを示しており、5億6,900万ドル(約901.6億円)の純流出を記録した。欧州およびカナダの主要市場では資金流入が続いており、米国とは対照的な動きを見せている。
- ドイツ:5,890万ドル(約93.3億円)の流入
- カナダ:2,450万ドル(約38.8億円)の流入
- スイス:2,100万ドル(約33.3億円)の流入
また、資産別では、ビットコインとイーサリアムという二大資産から多額の資金が流出している。
- ビットコイン
BTC:先週、4億500万ドル(約641.7億円)の流出を記録し、市場全体のネガティブなセンチメントの影響を大きく受けた。 - イーサリアム
ETH:1億1,600万ドル(約183.8億円)の流出。 - その他:マルチアセット型の金融商品からは2,100万ドル、バイナンスおよびアーベ
AAVE関連の商品からはそれぞれ370万ドル、170万ドルの小規模な流出が記録されている。
一方で、一部のアルトコインには資金の流入が起こっている。
- XRP
XRP:4,580万ドル(約72.6億円)の流入 - ソラナ
SOL:3,280万ドル(約52.0億円)の流入 - スイ
SUI:760万ドル(約12.0億円)の流入
以上を踏まえると、利下げ時期の不透明感が強まる中、主に米国投資家がビットコインなどの主要資産に対して慎重な姿勢を強める一方、個別の成長要因を持つアルトコインには資金を流入し続けている傾向が鮮明となっている。
暗号資産の中でも、マクロ経済の動向から強く影響を受けるビットコイン・イーサリアムと、ミクロ要因からの影響が強いアルトコインという二極化が進んでいるようだ。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.45円)




