分散型アプリ(dApps)分析プラットフォーム「DappRadar(ダップレーダー)」が17日、財政難を理由にサービス運営を終了すると公式Xで発表した。同社は事業継続に向けたあらゆる選択肢を検討したものの、サービス維持が困難と判断したと説明している。
DAOとRADARの扱いは未定、創業者らはコミュニティを交えた議論を切望
ダップレーダーは2018年の創業以来、Web3がまだ発展途上であった時期から多くのユーザーに分散型アプリの発見と理解の機会を提供し、この領域における入り口として機能してきた。今回の決定により、同社は約7年間の活動に区切りを付けることになる。同社は今後数日以内にプラットフォーム機能を停止し、アプリの追跡データや関連サービスを順次終了するとしている。
一方、運営に関わる組織体(DAO)や独自トークン「RADAR」の扱いについては、DAOチャンネルを通じてユーザーへ別途説明するとしている。しかし、これらには未確定事項がまだ多いとしており、コミュニティからの意見を聞きながら最終的な判断を下したいと強調している。
今回の発表を受け、RADARのトークン価格は急落。発表当日は前日比38.19%安の0.00063ドルまで値を下げ、直近の最安値を更新し、サービス終了の煽りを強く受ける形となった。

ダップレーダーの創業者らは、分散型アプリの探索を支えるという使命は依然として重要であると強調し、今後誰かがその役割を引き継ぐことを望むと述べた。また、長年支えてきたコミュニティや関係者に対し、信頼と意見、努力への感謝を投稿の最後で伝えている。
分散型アプリ分析プラットフォーム大手の幕引きは、Web3領域における存続難易度を浮き彫りにしている。今後、長期持続性を可能にし、ダップレーダーの役割を引き継ぐ次世代のプラットフォームの誕生に期待したい。
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