Stock-to-Flow(S2F)モデルで知られる著名ビットコインアナリストのPlanB氏は27日、X(旧ツイッター)で、現在のビットコイン価格が株式市場や金との歴史的な相関関係から大きく乖離していると指摘した。同氏は「これは過去に
BTCが1,000ドル以下だった時に起こったことと同じで、その時は10倍の上昇をもたらした。しかし相関関係が破綻している可能性もあり、今回は異なる展開になるかもしれない」と述べている。
株式・金との相関から大幅乖離、R²は0.87超
PlanB氏が公開したグラフによると、ビットコインとS&P500指数(SPX)との相関係数はR²=0.873、金(XAU)との相関係数はR²=0.848と、いずれも高い正の相関を示している。
しかし、現在のビットコイン価格87,500ドルは、S&P500指数が6,900ポイント、金が4,500ドル/オンスの水準と比較すると、歴史的な相関線から大きく上方に外れている。グラフ上のピンクの点で示された現在地は、過去のトレンドラインを大幅に上回る位置にある。
同氏はこの乖離について「ビットコインが1,000ドル以下だった時期にも同様のパターンが見られ、その後10倍の価格上昇が起きた」と過去の事例を引用。しかし同時に「相関関係そのものが破綻している可能性もあり、今回は異なる展開になるかもしれない。時間が経てば分かるだろう」と慎重な見方を示している。
S2Fモデルで「2028年に50万ドル」予測を維持
PlanB氏は11月23日のX投稿で、2028年までにビットコイン価格が50万ドル(約7,830万円)に到達するという長期予測を改めて強調していた。同氏によると、この見解は2019年から変わっていないという。
S2Fモデルに基づく同氏の予測では、2020〜2024年の半減期サイクルで時価総額が1兆ドル(1BTC=5万ドル)に成長すると予測していた。実際、ビットコインは2024年11月に一時9.5万ドルの史上最高値を記録し、予測はおおむね的中した。
同氏によると、2024〜2028年の半減期サイクルでビットコインの時価総額は10兆ドル(約1,566兆円)、1BTC当たり50万ドル(約7,830万円)に到達する可能性があるという。
今回の株式・金との相関乖離が、過去のように急騰の前兆となるのか、あるいは相関関係の構造的変化を示すものなのか、市場の注目が集まっている。




