暗号資産(仮想通貨)企業Galaxy Digital(ギャラクシー・デジタル、GLXY)の調査部門Galaxy Research(ギャラクシー・リサーチ)は日本時間25日、ビットコイン
BTCのブロックチェーンに書き込まれ続ける暗号のような文字列を分析し、データを公開するツールのテストとの見方をXで示した。JinaCoinが、同社が例に挙げた取引の一つから資金をたどると、5月に米国憲法を書き込んだ取引に行き着く。
ギャラクシー・リサーチ、文字の偏りから暗号ではないと分析
書き込みには、取引に任意のデータを載せるOP_RETURNという欄が使われている。同社によると、3週間ほど前から書き込みが続き、直近は1日約40回に上る。
562件の文で、アルファベット26文字の出現率はどれも3.6〜4.2%に収まった。英語ならeの12.7%からzの0.07%まで大きく偏り、文字を別の文字に置き換える暗号でもこの偏りは消えないという。
同社の分析では、文字の偏りを測る一致指数も0.0385で、ランダムな文字列の値にあたる。
同社が試した、ヴィジュネル暗号のような繰り返しの鍵を探す検定でも、40文字までの長さで鍵は見つからなかった。単語の長さも2〜10文字がほぼ同じ割合で、3〜4文字が多い英語とは違う形だという。
ビットコインへの書き込み、夜も週末も続く定時のプログラムと分析
同社によると、書き込みの取引はどれも入力1つ、新しいおつりのアドレス1つ、OP_RETURN1つの同じ形をとる。前の取引のおつりを次の取引で使う鎖が31本あり、最も長いものは86回続く。1日の件数は12件、24件、約40件と増えてきた。
長い文は鎖ごとに6時間おきで、UTCの5時、11時、17時、23時(日本時間では14時、20時、2時、8時)の前後1時間以内に承認されているという。10月10日からは、1時間ずれた時刻に書き込む鎖も加わった。同社は、人ではなく決まった時刻に動くプログラムとみている。
同社によると、5月上旬の「Hello, world」や、ダミーの文に使われるLorem ipsum、「purpose: upload test」と書かれたJSONなどが書き込まれていた。中国語や日本語、キリル文字、アラビア語の単語もあり、データを公開するツールの更新記録のようだとしている。
JinaCoinがたどった資金、5月の米国憲法の取引につながる
ギャラクシー・リサーチによると、どの鎖の資金も、5月にあった取引所からの少額の出金3回(計0.033 BTC、約41万円)にさかのぼる。同じ資金で、米国憲法の全文も書き込まれたという。
JinaCoinは、同社が例に挙げた取引の一つから、資金の流れをmempool.spaceでさかのぼった。入力はどの段も1つで、10月9日に2万sat(約2,500円)の出力を12個作った取引や7月29日の分配を経て、日本時間5月29日の取引に行き着く。この流れには、次の書き込みが含まれる。
| 日本時間(UTC) | 書き込まれた中身 | データの大きさ | 手数料 |
|---|---|---|---|
| 5月29日9時25分(29日0時25分) | 米国憲法の全文 | 44,194バイト | 11万3,454sat(約1万4,000円) |
| 6月6日1時37分(5日16時37分) | 大文字の無意味な文字列 | 99,000バイト | 37万5,112sat(約4万7,000円) |
| 7月5日0時18分(4日15時18分) | 独立宣言の全文 | 9,285バイト | 2万3,488sat(約2,900円) |
3件の手数料は計51万2,054sat(約6万4,000円)で、ギャラクシー・リサーチの集計と合う。
書き込みは同社の投稿後も続く。JinaCoinがたどった鎖では、日本時間26日9時44分に承認された取引にも、34バイトの文が入っていた。この取引の手数料は33sat(約4円)で、1vBあたり約0.2satにとどまる。

ビットコインのノードソフトBitcoin Coreは2025年10月公開の30.0で、OP_RETURNの初期設定の上限を、従来の83バイト(命令の部分を含む)から10万バイトに引き上げた。最低中継手数料の初期値は、1vBあたり0.1satとしている。
ギャラクシー・リサーチによると、投入された資金は約333万sat(約42万円)で、24%が手数料に使われ、76%は自身のアドレスに残る。誰かへの支払いはない。同社は書き込みの主をBabel Scribeと名付け、メッセージではなくツールのテストだとして、読まずに放っておくよう勧めている。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1BTC=12,532,207円)
