同じEU域内でも、国による差が生まれている
世界最大手暗号資産(仮想通貨)取引所「Binance」は16日、オランダ市場から撤退すると発表した。2023年7月17日以降、オランダ在住のユーザーは、出金のみが可能となる。
発表によれば、Binanceは、オランダの規制当局に仮想資産プロバイダー(VASP)として包括的な登録申請手続きを行ってきたが、残念ながら現時点ではオランダでのVASP登録に至っていないとのこと。ただし、引き続き認可を取得する努力は続けるとした。
Binanceは、フランス、イタリア、スペイン、ポーランド、スウェーデン、リトアニアを含む他のEU諸国での登録を済ませており、EU基準の規制遵守に努めている。
しかし、オランダでは登録を行っておらず、2022年4月にオランダ中央銀行から、同国で登録せずにサービスを提供したとして330万ユーロ(約3億円)の罰金を科されていた。
2021年10月に、オランダに現地支店である「Binance Nederland BV」を設立しており、同年12月24日以降は「Binance Holdings Ltd. of Ireland」が所有している。「Binance Nederland BV」が閉鎖されるかは明らかになっていない。
欧州連合(EU)は、MiCA(Markets in Crypto-assets)と呼ばれる包括的な暗号資産規制や、仮想通貨を使った租税回避やマネーロンダリングを阻止するルールの整備を進めているが、Binanceが同じくEUに加盟するフランスやイタリアなどでライセンスを取得できたのに、オランダではできなかったというのは疑問が残る。オランダ特有の事情があるのかもしれない。
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