機関投資家グレードの次世代インフラを展開するカントン・ネットワークは26日、デジタル決済大手のビザが同ネットワークのスーパーバリデーターとして参加したことを発表した。決済企業がこの役割を担うのは、ビザが初の事例となる。
ビザ×カントンで変わる、既存金融機関のブロックチェーン導入環境
スーパーバリデーターとは、カントン・ネットワーク
CC上のインフラ管理を担い、ネットワークの意思決定に議決権を持つ信頼機関に与えられる役割だ。同ネットワークには40社が参加しており、ビザはその1社として銀行や金融機関がブロックチェーンを大規模に導入できるよう支援していく。
多くの金融機関がパブリックブロックチェーンを避けてきた背景には、取引の詳細が誰にでも閲覧できることへのプライバシーやコンプライアンス上の懸念があった。カントン・ネットワークはこの課題に対応すべく、プライバシー保護の仕組みを設計段階から内包した規制金融向けのブロックチェーンとして構築されている。
同ネットワークは現在、トークン化資産の発行・取引などの資本市場で広く採用されているが、ビザの参加でオンチェーン決済がエコシステムに直接組み込まれる。これにより既存の金融機関は、日常の業務体制を変えることなくステーブルコイン決済や清算、トレジャリー管理をオンチェーン上で試験・拡大できる。
年換算約7,340億円の実績、地続きの戦略としてオンチェーン展開を加速
今回の参加はビザがこれまで積み上げてきたステーブルコイン分野の実績を踏まえた、地続きの戦略でもある。同社のステーブルコイン決済はすでにグローバルで年換算46億ドル(約7,340億円)の取扱高に達しており、ステーブルコインと連動したビザカードのプログラムは50カ国以上で130以上展開されている。
また、コンサルティング部門であるビザ・コンサルティング&アナリティクス(VCA)はステーブルコイン戦略に特化したアドバイザリープラクティスを設け、金融機関からフィンテック企業まで幅広いクライアントのオンチェーン活用を支援している。
カントン・ネットワークの共同創業者・デジタルアセットのネットワーク戦略責任者であるエリック・サラニエツキ氏は、「ビザの参加がカントン・ネットワークの本番環境向けインフラへの成熟を裏付ける」と強調。資産と並行したオンチェーン決済の実現により、金融市場の次のフェーズが開かれるとの期待を示した。
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