株式売却を原資に、ビットコインの継続購入姿勢を鮮明に
米国テクノロジー企業「Strategy(ストラテジー、旧マイクロストラテジー)」は23日、6月16日から22日にかけて約245 BTCを約2,600万ドル(約38億円)で追加購入したことを発表した。これにより、同社のビットコイン保有総量は592,345 BTCに達し、評価額は約8.9兆円にのぼる(6月23日時点の市場価格ベース)。
今回の購入価格は1 BTCあたり約105,856ドルで、これにより同社の平均取得価格は1 BTCあたり約70,681ドルとなった。購入資金の原資は、永久優先株(STRK、STRF)の売却によるものだ。
具体的には、以下のような株式の売却が行われた。
- STRK:約16万株(約1,740万ドル/約25億円)
- STRF:約8.4万株(約870万ドル/約12億円)
6月22日時点で、総額約6兆円の発行枠が以下の通り残っており、今後も同様の手法でビットコインを追加購入する余力がある。
- クラスA普通株式:約186億ドル(約2.7兆円)
- STRK:約205億ドル(約3兆円)
- STRF:約19億ドル(約2,793億円)
ストラテジーのビットコイン購入履歴をリアルタイムで追跡できる「saylortracker.com」によると、同社の含み益は約186億ドル(約2.7兆円)となっている。
約2.7兆円にのぼる含み益は、企業価値の大幅な上昇に寄与する一方で、未実現益であるがゆえにボラティリティも内包する。これをどのように利益確定へつなげるか、あるいは保持し続けて市場価値を反映させるかは、財務戦略と投資哲学のバランスが問われる重要な経営判断となるだろう。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=147.04円)