金融メディアプラットフォーム「リアル・ビジョン」の共同創業者兼CEOで著名マクロ投資家のラウル・パル氏は8日、Xへの投稿で、現在のビットコインやイーサリアムを含む暗号資産(仮想通貨)市場は「ほぼあらゆる指標で史上最大の売られ過ぎ状態にある」と分析した。センチメントの悪化と「チャート一辺倒の弱気論」に反論し、グローバル流動性・規制環境・テクニカルの三方向から強気の根拠を列挙。「全て上方向で解消される」と結論づけた。
グローバル流動性とBTCの構造的相関
パル氏が最初に挙げたのがグローバル流動性指数だ。これは米FRB・欧州中央銀行・中国人民銀行など主要中央銀行が市場に供給するマネーの総量を示す指標で、数値が上昇するほどビットコイン
BTCやイーサリアム
ETHといったリスク資産が買われやすくなる。2012年以来、同指数はビットコインと90%、ナスダック100(NDX)と97%という異例の高相関を示しており、「マクロ要因の中で最も支配的」とパル氏は位置づける。現在の拡大ペースは年率10%前後で、鈍化の兆しはない。
パル氏のGMIフィナンシャル・コンディションズ指標は6カ月の先行性を持ち、依然として「緩和方向」を示している。直近の米政府閉鎖で圧縮された「米国トータル流動性」は暗号資産価格に対して3カ月の先行性を持つ指標であり、そのボトムを3カ月前に打ったとパル氏は指摘する。効果は今まさに価格に波及しつつあるという見立てだ。
eSLR・クラリティ法・ステーブルコインが追い風
制度面でも複数の押し上げ要因が重なる。eSLR(強化版補完的レバレッジ比率)とは米大手銀行(GSIB)に課される自己資本規制の一つで、比率が引き下げられると銀行は同じ資本でより多くの国債購入・融資が可能になり、市場への資金供給量が増加する仕組みだ。最終規則は2026年4月1日に発効し、ビットコインをはじめとするリスク資産への資金流入拡大をもたらすとパル氏は説明した。
デジタル資産市場クラリティ法については、銀行側の反発で交渉が難航しているものの、パル氏は「合意に至る可能性が高い」と主張。銀行や資産運用会社のブロックチェーン活用需要は「膨大」であり、同法の成立が資金フローを正常化すると見る。ステーブルコインは前年比50%増の発行残高拡大が続き、取引高はすでに兆ドル規模に達している。
加えて中国の貸借対照表拡大、米国のさらなる利下げ、AIエージェントが開拓する新規需要(TAM)なども強気材料として列挙した。
テクニカル面では、デマーク指標に注目する。これは相場の「勢いの消耗」を数値化しトレンド転換点を事前に示す指標で、9本・13本のローソク足パターンをカウントし完成すると反転シグナルとされる。トレーディングビューでも公式提供が始まっている。
「週足デマークはあと2週間でビットコインに非常に強固な底値を形成する。日足デマークも積み上がっており、ここからの下落があれば日足と週足が揃い完全なトレンド転換シグナルが点灯する」とパル氏は説明した。唯一のリスク要因として原油価格の高止まりを挙げつつも、「今後2週間が焦点。全て上方向で解消されると考える」と強気の見方を示した。
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