OKX、レイヤー2「X Layer」エコシステム拡大へ──1億ドル支援ファンド設立

伊藤 将史
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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

大手暗号資産(仮想通貨)取引所「OKX(オーケーエックス)」の創設者兼CEOであるスター・シュー(Star Xu)氏は24日、同社が主導するレイヤー2ネットワーク「X Layer(エックス・レイヤー)」のエコシステムを支援するため、1億ドル規模のファンドを立ち上げたと発表した。

短期投機ではなく長期ビジョンを持つビルダーを対象に支援

Star氏は自身のXで、「真のビルダーは、クリプトが短距離走ではなくマラソンであることを知っている。X Layerは長期的な視点で構築されており、我々も同様だ」と述べ、このファンドが、「X Layerエコシステムに関わる世界のビルダーを支援するためのもの」であると説明した。

さらに同氏は、「もしあなたが長期的なビジョンと本物の技術を持っているなら、我々はあなたのパートナーになる準備ができている。しかし、あなたの目標が単なる短期的なパンプ・アンド・ダンプ(価格吊り上げ後の売り抜け)トークンであるなら、ここはあなたのための場所ではない」と釘を刺し、投機的なプロジェクトではなく、持続可能な開発を行うチームを重視する姿勢を明確にした。

X Layerのビジョン:「ビルダーファースト」

今回のファンド設立の発表は、X Layerのプロジェクト推進者の一人であるFelix氏が投稿したビジョン説明の一連のポストを引用する形で行われた。

Felix氏は、X Layerが「ビルダー主導で、DeFi(分散型金融)に根ざし、常に限界を押し広げる」というOKXのDNAを受け継いでいると説明。特定のセクターに固執するのではなく、「オンチェーンのビルダーと共に、急速に変化するクリプトの状況に適応し、反復していく」とした。

また、同氏はX Layerが「利益第一ではなく、ビルダーを第一に考えている」と強調。スタートアップやクリエイターに対しては、口先だけでなく、公正な基準で実質的なサポートを提供すると約束した。将来的には、X LayerがOKXの取引所とウォレットをシームレスに繋ぐ「OKXエコシステムの接着剤」としての役割を担い、分散型アプリケーションのインフラとなることを目指しているようだ。

1億ドルという大規模なエコシステムファンドの設立は、OKXがX Layerの長期的な成長に強くコミットしていることを示すものだ。今後、どのようなプロジェクトがこの支援を受けて登場するのか、注目が集まる。

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2017年の仮想通貨ブームの頃に興味を持ち、以降Web3分野の記事の執筆をし続けているライター。特にブロックチェーンゲームとNFTに熱中しており、日々新たなプロダクトのリサーチに勤しんでいる。自著『GameFiの教科書』。
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