ビットコイン利回りは年初来167.3%に上昇
航空宇宙や防衛産業向けのエネルギー管理プラットフォームを提供する米企業「KULR Technology Group(クーラー・テクノロジー・グループ)」は11日、約1,000万ドルで100 BTCを追加購入したと発表した。今回の購入は、同社の「ビットコイントレジャリー戦略」の一環として行われた。
クーラーは、1 BTCあたり103,905ドルの加重平均価格で今回の追加購入を実施。これには、購入時の手数料や諸費用も含まれる。今回の購入により、同社のビットコイン取得総額は約6,000万ドル、合計保有量は610.3 BTCに達した。
2024年12月4日、クーラーは取締役会の決定により、ビットコインを財務資産として保有する「ビットコイントレジャリー戦略」を発表。余剰資金の最大90%をビットコイン取得に充てる方針を示した。この戦略に基づき、12月26日には約2,100万ドルで217.18 BTC、2025年1月21日には約800万ドルで79.39 BTCを追加取得している。
同社は、発行済み株式数に対するビットコイン保有量の変化率を指標とする「ビットコイン利回り」を投資戦略の主要業績評価指標(KPI)として活用している。発表によると、年初来のビットコイン利回りは167.3%に達しているという。ただし、この指標はあくまでビットコイントレジャリー戦略の効率性を示すものであり、自社の業績や財務状況を表すものではないと強調している。
クーラーの積極的なビットコイン投資戦略は、伝統的な企業の財務管理とは異なる手法として注目を集めている。暗号資産(仮想通貨)市場の動向が企業財務にも影響を与えつつある中、同社の取り組みは、一般企業のビジネスモデルのあり方に一石を投じるものとなりそうだ。
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