米tZERO(ティーゼロ)は28日(米国時間)、ゴールドマン・サックスが運用する米国債マネー・マーケット・ファンド(MMF)「Goldman Sachs Financial Square Treasury Instruments Fund(FTIXX)」を、機関向け決済ネットワーク「Lynq」で利用できるようにすると発表した。ティーゼロの証券会社としての機能を通じ、適格な米国の参加者が同ファンドにアクセスできるようになる。Lynqは、暗号資産(仮想通貨)関連の機関投資家が使う決済網である。
総資産約1,053億ドルの米国債ファンド
FTIXXは1997年に設定された、米国債のみで運用するMMFだ。ゴールドマン・サックスの公式サイトによると、8月31日時点の総資産は約1,052億7,000万ドル(約16兆6,000億円)に上る。アバランチはX(旧ツイッター)で、同社の旗艦米国債ファンドと紹介した。
コインデスクによると、Lynqで提供されるFTIXXはトークン化されていない。ブラックロックの「BUIDL」やフランクリン・テンプルトンの「BENJI」のようにファンドの持ち分をトークンとして発行するのではなく、既存のファンドにLynqという販売経路が加わる形である。
同メディアによると、Lynqが外部の運用会社のファンドを扱うのは今回が初めてで、提供する投資商品は2本目になる。Lynqのジェラルド・デイビッドCEOは同メディアに対し、顧客が既存の商品とは異なる利回り特性を持つ米国債資産を求めていたと説明した。
アバランチ上の機関向け決済網
Lynqは、アバランチ上に構築された許可型のプライベートなレイヤー1で動く。アバランチによると、B2C2やウィンターミュート、ギャラクシー、ファルコンX、ファイヤーブロックスなど30社超の機関が利用しており、取引の合間の資金を、普段使うインフラから動かさずに運用して利回りを得られるようになるという。
コインデスクは、Lynq上の資産を8,900万ドル(約140億円)超と伝えている。
Lynqは2025年4月、Arca Labs、Tassat、ティーゼロの3社が立ち上げを発表したネットワークだ。当時の発表では、Arcaのトークン化米国債ファンド「TFND」を基盤とする、利回り付きの即時決済網と説明していた。なお、ゴールドマン・サックス自身による発表は、執筆時点で確認できていない。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.8円)



