FTXの弁済が本格始動、債権者への返済が進行中
2022年11月に経営破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所「FTX(エフティーエックス)」による弁済が18日、ついに開始された。複数のユーザーがFTXからの入金を確認したと報告している。
FTXは2月5日、5万ドル未満の債権者(コンビニエンスクラス)に対して、2月18日から順次返済を開始する予定であると発表しており、予定通り開始したとみられる。
ブロックチェーン分析プラットフォーム「Arkham Intelligence(アーカム・インテリジェンス)」によると、今回の弁済対象となる債権者の請求総額は約12億ドル(約1,821億円)に相当するとされている。全額が仮想通貨ではなく現金弁済となるため、債権者による仮想通貨の再投資が促され、買い戻し圧力につながる可能性がある。これにより、仮想通貨市場への前向きな影響を期待する意見もある。
今回の返済プロセスでは、仮想通貨カストディ企業「BitGo(ビットゴー)」と、米国の仮想通貨取引所「Kraken(クラーケン)」が正式な分配サービスプロバイダーとして指定されており、弁済は米ドル(USD)で行われる。
本記事執筆時点で、ビットゴーはアクセス集中などの影響でサービスに一部に障害が発生し、調査が続いている状態だ。
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今回の弁済はFTXの破綻後、債権者への初の本格的な返済となる。次回の支払いは5月30日に開始される予定だ。受け取るには、4月11日までに必要な手続きを完了する必要がある。今後の追加分配の動向にも注目したい。
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