暗号資産(仮想通貨)の決済カード「Cash」などを手がけるether.fi(イーサファイ、
ETHFI)は6日、自社の米ドル建てステーブルコイン「ether.fi USD」を発表した。合成ドル「USDe」(
USDe)を発行するEthena(エセナ、
ENA)が、ステーブルコインの発行基盤を提供するサービス「Whitelabel(ホワイトラベル)」を使う。開始日や裏付け資産の構成は公表していない。
ether.fi USD、エセナが準備金から償還までを管理
エセナの発表によると、イーサファイのプラットフォームには3億ドル(約474億円)を超えるステーブルコインの預金がある。ether.fi USDの準備金、発行と償還、コンプライアンスは、エセナがすべて管理する。
イーサファイは、ether.fi USDによって、これらの預金を同社が出すすべての製品で使えるようにするとしている。
エセナによると、イーサファイのCashカードは2024年に始まり、累計の利用額は10億ドル(約1,580億円)近く、稼働中のカードは10万枚を超える。イーサファイは7月、日本でCashカードを展開する方針を示していた。
エセナは、優れたステーブルコイン・ネオバンクは基盤まで自社で持ち、預金の遊休残高からも収益を得るようになるとの見方を示した。
エセナのドキュメントによると、ホワイトラベルでは、採用する企業が製品を設計し、ステーブルコインから生まれる収益を自社の経済圏に取り込む。エセナは、発行、裏付け資産の運用、カストディ、準備金の管理、他サービスとの連携を担う。
裏付け資産にはUSDe、USDtb、承認された他のステーブルコインを使え、配分は後から変えられる。USDtbは、米国のアンカレッジ・デジタル銀行が発行し、米ドルとブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」で裏付けられている。
エセナのホワイトラベル、既存3製品の流通量は計7,779万ドル
エセナのドキュメントは、ホワイトラベルで稼働中の製品として、ジュピター(
JUP)、メガイーサ(
MEGA)、スイ(
SUI)の3つを挙げている。ディファイラマによると、3製品の流通量の合計は7,779万ドル(約123億円)だ。
| 製品 | 採用企業・チェーン | 開始時の裏付け資産 | 流通量 | 1カ月の変化 |
|---|---|---|---|---|
| jupUSD | ジュピター(ソラナ) | USDtb、USDC | 4,861万ドル | +2.70% |
| USDm | メガイーサ | USDtb、USDC | 1,680万ドル | −4.16% |
| suiUSDe | スイ | USDe、USDC | 1,238万ドル | −5.50% |
イーサファイのステーブルコイン預金3億ドル超は、この3製品の合計の約3.9倍にあたる。
3製品の流通量は、いずれもピークから減っている。ディファイラマのチャートでは、USDmは5月に一時5億ドルを超えたが、7月に急減した。jupUSDも、一時8,000万ドル近くまで増えた後、5,000万ドル前後で推移している。
エセナは6日の投稿で、イーサファイがメイプルファイナンス、ジュピター、メガイーサ、スイなどに続き、同社の基盤で独自のステーブルコイン製品を作ると説明した。このうちメイプルファイナンスは、エセナのドキュメントにある稼働中の製品の一覧には入っていない。
エセナのUSDeの流通量は、ディファイラマによると49.57億ドル(約7,833億円)だ。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.01円)


