14日の米国暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインとイーサリアムの現物ETFがそろって資金流入を示す一方、ソラナの現物ステーキングETFは8月25日以来の流出を記録した。
ビットコイン(BTC)現物ETFの動向
ビットコイン現物ETFは1億270万ドルの純流入となり、2日ぶりに資金が戻った。FBTC(Fidelity Wise Origin Bitcoin Fund)に1億3,270万ドルが流入し、買い戻しの動きが優勢。IBIT(iShares Bitcoin Trust)など一部銘柄で流出が見られたものの、全体では流入超を維持した。
ETF開始以来の累計純流入額は625億800万ドルに達しており、調整を経て再び資金が流入基調へ転じた。
イーサリアム(ETH)現物ETFの動向
イーサリアム現物ETFは2億3,620万ドルの純流入を記録し、3日ぶりに資金流入へ転じた。FETH(Fidelity Ethereum Fund)に1億5,460万ドルが流入し、全体を押し上げた。
ETF開始以来の累計純流入額は147億3,400万ドルに達し、堅調な回復基調を維持している。
ソラナ(SOL)現物ステーキングETFの動向
ソラナ現物ステーキングETFは1,230万ドルの純流出を記録し、8月25日以来の流出となった。これまで続いていた流入基調が一服し、資金が一時的に他銘柄へ回ったとみられる。
ETF開始以来の累計純流入額は3億6,340万ドル。
Volatility Sharesがレバレッジ型ETFを大量申請
米資産運用会社「Volatility Shares(ボラティリティ・シェアーズ)」が米証券取引委員会(SEC)に対し、3倍および5倍のレバレッジ型ETFを計27本申請したことが15日、明らかになった。対象はAMDやNVDAなどのテック株に加え、ビットコイン、イーサリアム、ソラナ、XRPなど主要仮想通貨も含まれる。
なお、ボラティリティ・シェアーズは現在すでにSOLZ(ソラナETF・1倍)、SOLT(ソラナETF・2倍)、ETHU(イーサリアムETF・2倍)、BITX(ビットコイン戦略ETF・2倍)などの仮想通貨連動ETFを運用している。現時点では申請段階だが、承認されれば暗号資産ETF市場の裾野を広げる動きとなる可能性がある。
14日の米国仮想通貨市場では、ビットコインとイーサリアムの現物ETFにそろって資金が流入し、短期的な調整を経て買いが戻った。ソラナの現物ステーキングETFは8月以来の流出を記録し、銘柄間で資金の再配分が進んだ。
ETF市場全体では、ボラティリティ・シェアーズによるレバレッジ型ETFの新規申請が注目を集めた。現物ETFを中心とした安定した資金フローに対し、新たなレバレッジ型商品の動きが加わり、仮想通貨ETF市場の多様化が進みつつある。
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