カルダノ、Plominアップグレード有効化|分散型ガバナンス移行

ヤマダケイスケ
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ADA保有者が主導する時代へ – DRep制度の導入

次世代のブロックチェーン「Cardano(カルダノ)」は29日、Plomin(プロミン)アップグレードを有効化したと発表した。これにより、カルダノは独自トークン「ADA(エイダ)」保有者が主導する分散型ガバナンスへ移行することとなる。

従来、カルダノの運営はカルダノ財団・IOG(インプット・アウトプット・グローバル:旧IOHK)・EMURGO(エマーゴ)の3つの主力組織によって担われてきた。しかし、今回のプロミンアップグレードにより、DRep(分散型代表者)制度が正式に導入され、ADA保有者が直接ガバナンスに参加できる仕組みが確立された。

ADA保有者はDRepとして登録することで、カルダノの財務管理、プロジェクトの方針決定、プロトコルの変更といったさまざまなガバナンス投票に参加できるようになる。さらに、ADA保有者は自身の投票権を他のDRepに委任することも可能で、その投票権は委任されたADAの総量に基づいて計算される。

この変更により、カルダノの主要3組織が担っていたガバナンス機能は、DRep、SPO(ステークプール・オペレーターズ)、憲法委員会へと分散化された。

プロミンアップグレードの実施には、ネットワークの維持・管理を担うSPOの51%以上が賛成する必要があった。さらに、SPOはノードを新バージョンへアップグレードする必要があり、1月29日時点で約85%のノードが最新バージョンへ移行していた。この条件を満たしたため、プロミンアップグレードは正式に実施され、カルダノのガバナンスが完全に分散化された。

カルダノ財団のCTO(最高技術責任者)ジョルジオ・ジネッティ氏は、「CoinDesk」のインタビューにて、「カルダノをより高速化し、プライバシー保護機能を追加し、開発者向けのユーティリティを強化したい」とコメント。次なるカルダノの課題解消に向けた積極的な姿勢を見せている。

今回のプロミンアップグレードの有効化は、カルダノのガバナンス体制の分散化を強化し、より民主的なネットワーク運営を実現する重要な一歩となった。この動きが、コミュニティ主導の新たなプロジェクト提案を促進し、エコシステムの発展に大きく寄与する可能性が考えられる。ADA保有者の積極的な参加により、カルダノがより柔軟で透明性の高いブロックチェーンネットワークとして成長し続けることに期待したい。

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仮想通貨やBCGをメインに執筆活動を行うWebライター。2021年、ビットコインの大幅な値上がりに興味を持ち、仮想通貨の世界に参入。Binance、Bybitをメインに現物取引やステーキングサービスを活用し、資産運用を進めている。
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