- Bybitでは、最大100倍のレバレッジ取引が可能で、クロスマージンと分離マージンの2種類の設定がある
- クロスマージンは口座全体の残高を証拠金として使用し、ロスカットのリスクを軽減しますが、損失が大きくなる可能性もある
- 分離マージンは特定のポジションに限定された証拠金を設定し、リスク管理がしやすい一方、ロスカットのリスクが高まる場合がある
Bybit(バイビット)は、最大100倍のレバレッジを利用できる海外の仮想通貨取引所です(BTC・ETH以外の通貨ペアは最大50倍)。
Bybitでは全取扱銘柄でレバレッジ設定が可能で、仮想通貨FXでは非常に使い勝手が良い取引所です。またトレードの途中でもレバレッジ変更が可能です。
Bybit(バイビット)のマージンモードはクロスマージンと分離マージンの2種類
Bybitでは、トレードにおける証拠金管理方法として「クロスマージン」と「分離マージン」の2種類のモードが用意されています。
クロスマージンとは
Bybitにおけるクロスマージンとは、口座内の全残高を証拠金として自動的にポジション維持に補充する仕組みです。Bybitではこのクロスマージンがデフォルト設定となっています。イメージとしては、口座残高すべてを使用してトレードに臨む形です。
クロスマージンの最大のメリットはロスカットされにくい点です。
仮想通貨は値動きが激しいため、一時的な値下がりによりロングポジションがロスカットされるケースがよくあります。これは、証拠金維持率を下回った場合にロスカットが発生するためです。しかし、クロスマージンでは、ポジション維持に必要な証拠金が不足しても、口座残高から自動で証拠金が補充されます。そのため、ロングポジションを保有していて最終的に価格が上昇したにも関わらず、一時的な値下がりでロスカットされるリスクを軽減することができます。
分離マージンとは
分離マージンとは、ポジション維持に必要な証拠金をトレーダーが指定したレバレッジで制限する仕組みです。このため、リスクを限定的に抑えられる特徴があります。
簡単に言えば、分離マージンを選択しておけば、ロスカットされた場合でも、そのポジションのために投入した証拠金以上の損失は発生しません。そのため、リスク管理の面で優れており、特にリスクを最小限に抑えたいトレーダーに適した選択肢です。
クロスマージンと分離マージンの違いを表で解説
Bybitでのクロスマージンと分離マージンの違い
クロスマージン(デフォルト) | 分離マージン | |
---|---|---|
リスク | 大きい | 小さい |
レバレッジ | ポジション数量と証拠金残高によって変動 | レバレッジなしから100倍まで任意で設定可能 |
証拠金の使い方 | 口座の残高すべてをポジション維持のための証拠金として使用 | 任意で設定したレバレッジによって証拠金が制限される |
ロスカットのリスク | 小さい | 大きい |
ゼロカットされた場合 | 口座残高が0になる | ポジション維持に使った証拠金のみがなくなる |
クロスマージンはリスクが大きい分、大きなリターンを狙えます。
分離マージンはリスク管理をしながらトレードできるため、安全性を重視するトレーダーに適しています。
Bybitでの分離マージンの設定方法
分離マージンの設定方法
Bybitの分離マージンの設定方法は簡単です。
取引画面で「分離マージン」が設定されていることを確認しましょう。
「分離」の右横からレバレッジ倍率を設定することができます。レバレッジ倍率によって最大ポジションが変動するため、注意して設定してください。
クロスマージンは口座に入金している全ての残高をポジション維持のために使用する仕組みのため、リスクが大きくなります。そのため、最初は分離マージンの使用をおすすめします。
Bybitでのクロスマージンの設定方法
クロスマージンの設定方法
Bybitでトレードを行う場合、初期設定はクロスマージンとなっています。
もし分離マージンからクロスマージンに変更する場合は、以下の手順で行います。
取引画面で「クロスマージン」が設定されていることを確認しましょう。
「クロス」の右横からレバレッジ倍率を設定することができます。レバレッジ倍率によって最大ポジションが変動するため、注意して設定してください。
Bybitでのレバレッジを途中変更する方法
レバレッジを途中変更する方法
一度設定したレバレッジを途中で変更するのも簡単です。
マージンモードの右横から「レバレッジの調整」画面に移動できます。バーを動かすだけで、すでに持っているポジションでもレバレッジを変更できます。
バーを右いっぱいに寄せると最大レバレッジ、左いっぱいに寄せるとレバレッジなしになります。
ここで注意してほしいのは、レバレッジを大きくした場合の証拠金の扱いです。クロスマージンでは、残っている資金の中から維持に必要な証拠金が自動的に割り当てられます。一方、分離マージンでは、資金を追加する必要があります。この違いを理解した上でレバレッジを設定してください。
Bybitレバレッジ取引の特徴
Bybitでは、最大100倍のレバレッジを利用できます。国内の取引所では、金融庁の規制により最大2倍に制限されています。これに比べ、Bybitでは高いレバレッジを活用したトレードが可能です。
Bybitでは追証なしのゼロカットシステムを採用
国内取引所では「追証制度」があるため、損失が証拠金を超えると借金が発生するリスクがあります。しかし、Bybitでは「追証なしのゼロカットシステム」を採用しており、損失は証拠金の範囲内で限定され、口座残高がマイナスになることはありません。仮に残高がマイナスになった場合でも、取引所がその損失を負担します。
Bybitでは、最大100倍のレバレッジを利用できるのはビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)の通貨ペアのみです。他のアルトコインの通貨ペアは最大50倍までとなっています。
インバース型無期限契約の場合の最大レバレッジ(例)
BTC/USD(ビットコイン) | 100倍 |
ETH/USD(イーサリアム) | 100倍 |
EOS/USD(イオス) | 50倍 |
XRP/USD(リップル) | 75倍 |
USDT無期限契約の場合の最大レバレッジ(例)
BTC/USDT(ビットコイン) | 100倍 |
ETH/USDT(イーサリアム) | 100倍 |
BCH/USDT(ビットコインキャッシュ) | 50倍 |
LINK/USDT(リンク) | 50倍 |
LTC/USDT(ライトコイン) | 50倍 |
XTZ/USDT(テゾス) | 25倍 |
インバース型無期限契約とUSDT無期限契約について
Bybitは開業当初より、証拠金として仮想通貨のみを受け付けていました。そのため、トレードを行う際には、ビットコインやイーサリアム、イオス、リップルといった価格変動の激しい(ボラティリティが高い)仮想通貨を保有する必要がありました。これが「インバース型無期限契約」です。
しかし、ボラティリティの高い仮想通貨を保有すること自体がリスクとなる場合があります。仮想通貨は、取引をしていない状態でも価格が大きく上下する可能性があるためです。
こうしたリスクを軽減するため、Bybitでは新たに「USDT無期限契約」が導入されました。この契約では、USDT(テザー)を証拠金として利用します。USDTは、1USDT=1USD(米ドル)の価値を持つため、損益の計算が非常に簡単であり、安定した米ドルを基準としていることから、仮想通貨のように保有するだけでリスクを負うことはほとんどありません。
Bybitのレバレッジについてよくある質問
国内の取引所と異なり、Bybitでは最大100倍のレバレッジを設定することができます。
ただし、100倍のレバレッジを利用できるのは、BTCとETHの2つの通貨ペアに限られています。
Bybitはゼロカットシステムを採用しているため、追証はありません。
USDC・USDT無期限契約の場合は【(契約数量 x 参入価格)÷ レバレッジ = 必要証拠金】で求められます。