米上場「ビットマイニング」、最大3億ドルでソラナ購入へ──マイニング企業の大型投資戦略

JinaCoin編集部
9 Min Read
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

BIT Mining CEO「最もダイナミックなエコシステム」──ソラナ参入の狙い

NYSE上場の暗号資産(仮想通貨)マイナー「BIT Mining Limited(ビットマイニング、NYSE: BTCM)」は10日、Solana(ソラナ)エコシステムへの本格参入を発表した。これにより、同社はブロックチェーン分野における新たな成長機会を狙う戦略的転換を図る。

ビットマイニングはこれまで、マイニング、データセンター運営、マイニングマシン製造を含む垂直統合型の仮想通貨関連事業を展開してきた。同社はまた、7nm BTCチップ設計や、LTC/DOGE、ETCマイナー開発における先進的な技術力も有している。今回の動きは、ブロックチェーンのより広範なバリューチェーンへの進出を意味し、長期的な成長戦略の一環と位置づけられている。

新たな戦略の柱となるのが、SOL(ソル)を蓄積・運用する「SOLトレジャリー戦略」だ。ビットマイニングは市場状況や資本の可用性に応じて、2億ドルから3億ドル(約292億円から438億円)の資金を段階的に調達し、これをSOLの取得に投じる方針である。これにより、トレジャリーの安定性を高め、継続的な資産運用と追加取得を通じた基盤強化を図る。

この取り組みの初期段階では、同社が保有する既存の仮想通貨をSOLへと転換し、長期保有を前提とする戦略を採用する。また今後は、ソラナネットワークの分散性とセキュリティの向上に貢献するため、バリデータノードの運用にも参加し、安定したオンチェーン報酬(ステーキング報酬)の獲得も目指す。

ビットマイニングのCEOであるヤン・シアンフェン氏は、「ブロックチェーン分野で最もダイナミックで有望なエコシステムの一つと考えているソラナに、この大胆な一歩を踏み出すことを嬉しく思う。この戦略的な動きは、絶えず進化する業界において適応力と対応力を維持する我々のコミットメントを反映している。強固な実行能力と長期的ビジョンにより、持続可能な成長を加速し、株主に永続的な価値を提供する能力に自信を持っている」と述べた。

ビットマイニングのようなマイニング企業が、ステーキング報酬やネットワーク参加を視野に入れて進出する事例は、業界の変化を象徴している。資産転換とノード運用を含む今回の動きは、企業戦略の柔軟性を示すとともに、ブロックチェーンの分散化にも貢献する可能性がある。中長期的には、その影響力の拡大と市場への波及が注目される。

関連:ソラナ(SOL)の今後と将来性は?高騰要因や価格予想を徹底解説
関連:Uniswap創設者「DeFiをL1で展開するならSolana、イーサリアムはL2に集中を」

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=146.22円)

仮想通貨の最新情報を逃さない!GoogleニュースでJinaCoinをフォロー!

Share This Article
JinaCoin編集部です。JinaCoinは、株式会社jaybeが運営する仮想通貨情報専門メディアです。 正確性・信頼性・独立性を担保するため編集ガイドラインに沿って、コンテンツ制作を行なっています。 一般社団法人 ブロックチェーン推進協会所属
コメントはまだありません

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA