ビットコインマイニング機器開発「Auradine」、1億5,300万ドル調達

ヤマダケイスケ
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画像はAuradine公式サイトより引用

新たな事業部門の設立でAI分野にも注力

ビットコインマイニング機器の開発企業「Auradine(オーラダイン)」は16日、シリーズCラウンドにおいて1億5,300万ドル(約218億円)の資金調達を完了したと発表した。

今回の資金調達は、投資運用会社「StepStone Group(ステップストーン・グループ)」が主導。「Maverick Silicon(マーベリックシリコン)」や「Premji Invest(プレムジ・インベスト)」、「Samsung Catalyst Fund(サムスン・カタリスト・ファンド)」などの投資家が参加した。

オーラダインの共同創業者兼CEOであるラジブ・ケマニ氏は、米暗号資産(仮想通貨)メディア「The Block(ザ・ブロック)」に対し、今回の調達額のうち1億3,800万ドル(約197億円)は株式による投資であり、残る1,500万ドル(約21億円)は資本と負債の両面を併せ持つベンチャーデットによるものだと明かした。また、募集枠を大幅に上回る投資家からの応募が集まり、最終的に22%の応募超過となったことも付け加えている。

今回のラウンドを経て、オーラダインの累計調達額は3億ドル(約428億円)を突破。同社は調達した資金を元に、AIおよびブロックチェーン分野に対応した、スケーラブルかつ持続可能なインフラ提供を目指していく方針だ。

また、オーラダインは資金調達完了と同時に、新事業部門となる「AuraLinks AI(オーラリンクスAI)」の設立を発表した。この部門はAIデータセンターが直面する帯域幅の増大や冷却効率の向上など、課題解消のためのネットワークソリューションの提供を担う。オープンスタンダードを基盤としたサービス展開を進めることで、AI分野のインフラ性能向上やコスト削減などにも貢献していく狙いだ。

ケマニ氏は、「今回の資金調達により、私たちが描くビジョンをより迅速かつ大規模に実現できる」とコメント。さらに、エネルギー利用という点で共通の課題を抱えるビットコインとAI分野に焦点を当てるオーラダインが、今後のコンピューティングやエネルギー利用のあり方を大きく変える可能性を秘めている点を強調した。

オーラダインは先進的な技術開発と市場ニーズへの対応を進めながら、グローバルなインフラの進化を支える存在としてこれからの成長が期待されている。今後の同社の動向に仮想通貨市場からの注目が集まる。

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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=142.76円)

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仮想通貨やBCGをメインに執筆活動を行うWebライター。2021年、ビットコインの大幅な値上がりに興味を持ち、仮想通貨の世界に参入。Binance、Bybitをメインに現物取引やステーキングサービスを活用し、資産運用を進めている。
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