カニエ・ウェストのYZYトークンでインサイダー取引疑惑、LIBRA運営者が17億円取得か

ヤマダケイスケ
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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

オンチェーンデータ分析プラットフォーム「Bubblemaps(バブルマップス)」は26日、世界的ラッパーのYe(旧:カニエ・ウェスト)氏が発行する暗号資産(仮想通貨)「YZYトークン」を巡り、不正取引で巨額の利益を得た疑いがあるとして、ミームコイン「LIBRA(リブラ)」の運営者であるヘイデン・デイビス氏の関与を公式Xで報告した。

ローンチ直後のスナイプ、過去にも前例あり

今回の疑惑に関する調査は、YZYトークンのローンチタイミングから始まったという。YZYトークンは、デイビス氏の5,700万ドルの資金が凍結解除された翌日にローンチされている。資金凍結が解除されたその直後、中央集権型取引所(CEX)から14のウォレットアドレスに資金が送金される不審な動きをバブルマップスが検知。YZYトークンのローンチ発表からわずか1分後に、これらウォレットアドレスが一斉にYZYトークンを即時購入(スナイプ)したという。

その後のオンチェーン解析により、これらウォレットアドレスがデイビス氏と関連していることが判明。同氏はこの取引を通じて総額1,200万ドル(約17.7億円)相当の利益を得たとみられる。バブルマップスは、こうした動きがローンチ直後に極めて短時間で行われた点を踏まえ、デイビス氏が事前に重要な情報を把握していた可能性を指摘した。

デイビス氏は過去にも自身が手掛けたリブラのほか、ローンチ後に急落を招いた「メラニアコイン(MELANIA)」でもスナイプ行為を行ったとされている。同氏が大量購入で価格を吊り上げた後に売り抜ける、いわゆる「ポンプ・アンド・ダンプ」を行っていた可能性も指摘されている。

今回の調査結果は、仮想通貨市場での公平性に対する懸念を改めて想起させるものとなった。著名人発のトークンを巡る不透明な取引とインサイダー疑惑は、投資家にとって大きなリスク要因になり得るだろう。今回の一件により、規制強化や透明性確保への議論が今後一層高まる可能性が考えられる。

関連:YZYコインの購入方法|カニエ・ウエスト発行トークンの買い方を解説
関連:LIBRA運営者が激白「急落は意図的に投資家を欺いたものではない」

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=147.78円)

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仮想通貨やBCGをメインに執筆活動を行うWebライター。2021年、ビットコインの大幅な値上がりに興味を持ち、仮想通貨の世界に参入。Binance、Bybitをメインに現物取引やステーキングサービスを活用し、資産運用を進めている。
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