米シャープリンク、イーサリアム財団から1万ETH直接購入──約37.8億円でETH財務戦略を本格化

JinaCoin編集部
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世界最大のETH財務戦略企業、ルービン氏「単なる投資ではなく長期ビジョン」

米ナスダック上場のSharpLink Gaming(Nasdaq: SBET、以下シャープリンク)は11日、イーサリアム財団との間で1万ETH(イーサリアム)を直接購入する正式契約を締結し、7月10日に取引を完了したと発表した。

購入総額は2,572万3,680ドル(約37.8億円)で、1ETHあたり2,572.37ドルでの購入となった。取引はイーサリアムメインネット上で完了しており、同社は購入したイーサリアムをステーキングおよびリステーキングに活用するとしている。

シャープリンクは、イーサリアム(ETH)を主要な財務準備資産として採用している世界最大の上場企業として知られている。今回の取引により、同社のETH戦略がさらに本格化することとなる。

取引相手となったイーサリアム財団は、スイス・ツークに本拠を置く非営利組織で、イーサリアムプロトコルとその広範なコミュニティの発展を支援することを目的に設立された。同財団は、イーサリアムの分散型インフラストラクチャを基盤として構築する開発者、研究者、イノベーターに対して資金提供、調整、ガイダンスを提供している。

イーサリアムは現在、スマートコントラクトと分散型アプリケーション(DApp)の主要プラットフォームとして広く認知されており、進化するWeb3経済において基幹的な役割を担っている。

シャープリンクの会長であり、イーサリアム共同創設者、そしてブロックチェーン開発企業Consensys(コンセンシス)のCEOでもあるジョセフ・ルービン氏は、今回の取引について次のようにコメントしている。「イーサリアムが機関投資家にとってより重要な段階へと進む中で、そのネットワークの持続的な強化と分散化という使命を支援できることを誇りに思う。今回の購入は単なる投資ではなく、我々の長期的なビジョンへのコミットメントである」

さらにルービン氏は、「シャープリンクは、責任ある業界の担い手としてETHを取得・ステーキング・リステーキングすることで、流通量を削減し、イーサリアム・エコシステムの健全性を強化する。また、これは単独の取引ではなく、より大きな動きの始まりである。分散化、経済的エンパワーメント、プロトコルネイティブな金融の共有目標に向けて、ミッションドリブンな組織が連携する新たなモデルになり得る」と語った。

今回のシャープリンクによるイーサリアム財団からのイーサリアム直接購入は、Web3と伝統的金融との融合が進行している現状を象徴する動きだ。企業の財務戦略においても分散型資産の導入が進む中、シャープリンクのような事例は今後の参考となる可能性がある。長期的視点に立ったこうした取り組みは、イーサリアムの持続性と分散性の確保にも資するだろう。

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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=147.05円)

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