東京都港区に本社を置く日本企業で米ナスダック上場の株式会社Robot Consulting(ロボット・コンサルティング、ティッカー:LAWR)は、保有現金資産を原資としてイーサリアム(ETH)への投資を実施する方針を発表した。投資総額は最大約10億円で、2025年秋から2026年春にかけて実行予定としている。
米ナスダック上場の日本リーガルテック企業がブロックチェーン戦略で事業強化へ
同社は7月18日に完了したIPO調達資金の一部を含む現金資産を活用し、デジタル資産の備蓄構築を目指す。投資時期や金額は市場環境と戦略的判断に基づき柔軟に調整される可能性があるとしている。
この取り組みは、同社が進めるリーガルテックとブロックチェーンの融合戦略の一環として位置づけられている。スマートコントラクト機能を有するイーサリアムのブロックチェーンエコシステムを事業の様々な側面で活用し、AIデータとの連携を通じて法律サービスへのアクセス向上を図る計画だ。
タクール・アミットCEOは「イーサリアムを技術基盤として、また投資対象として活用することで、企業価値の向上とテクノロジーを通じた法律サービスの普及・発展の両立が可能になる」とコメントしている。
同社は人材ソリューション事業を主力とし、主力製品「労務ロボ」による人事労務管理システムを展開している。現在開発中の「ロボット弁護士」では、メタバース上でのAI法律相談や弁護士マッチング機能の実現を目指しており、今回のイーサリアム投資はこれらの先進的サービス展開を技術面で支える戦略となる。
保有イーサリアムは四半期ごとに時価評価し、重要な影響が生じた場合は投資家への速やかな開示を行う方針を示している。