MastercardのB2Bプラットフォームに「OUSG」統合
オンチェーン資産運用プラットフォーム「Ondo Finance（オンド・ファイナンス）は26日、大手クレジットカードブランド「Mastercard（マスターカード）」と提携し、マスターカードが開発する「マルチトークンネットワーク (MTN) 」に、トークン化された現実世界の資産（RWA：Real World Assets）の最初のプロバイダーとして参加すると発表した。
MTNは、国内外の決済を簡素化し、銀行と企業が安全かつ効率的にやり取りできるB2B向けの金融プラットフォームだ。今回の提携により、オンド・ファイナンスが提供する「OUSG（Ondo Short-Term US Treasuries Fund）」がMTNに統合され、参加企業はトークン化された米国債の利点をシームレスに享受できるようになる。
OUSGを活用する企業は、24時間365日いつでも投資・償還が可能となり、安定し利回りを得られる。これにより、従来必要だったステーブルコインのオンランプや決済期日に依存しない資金管理が実現する。
また、MTNとの統合により、企業は資金管理を最適化し、運転資金の確保や貿易金融、柔軟な流動性運用などの新たな選択肢を得ることができる。
OUSGとは
OUSGは、短期米国債と政府支援企業 (GSE) 証券へのエクスポージャーを提供するプロダクトで、24時間365日リアルタイムで投資・償還ができる点が特徴だ。
裏付け資産の大部分は、世界最大級の資産運用会社「BlackRock（ブラックロック）」が運用する「USD Institutional Digital Liquidity Fund（BUIDL）」で、残りは資産運用会社「Franklin Templeton（フランクリン・テンプルトン）」や「WisdomTree（ウィズダムツリー）」などが運用する短期米国債または政府支援企業 (GSE) 証券ファンドに投資されている。
今回の提携により、企業の資金管理に新たな選択肢が生まれる。MTNを通じてトークン化資産が活用されることで、従来の銀行インフラと統合しながら、より柔軟な資金運用が可能となる。ブロックチェーンと伝統金融の融合が進む中、この取り組みは新たな流動性管理のモデルとして注目されるだろう。
関連：ゴールドマン・サックス、3つのRWAトークン化プロジェクトを計画
関連：ブラックロック、ブロックチェーン上でトークン化資産ファンドを組成
